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【読書記録】『ひとつの祖国』

今日読み終えた本の感想を書きます。

貫井徳郎さんの新刊、『ひとつの祖国』。
日本が戦後に東西に分断されて、違う国として統治されていたら・・・という設定のお話です。

格差社会や戦争、人種差別といった問題について考えさせられる作品でした。
文明が著しく発展した社会に生きる我々は、果たして本当に幸せなのか?幸せを感じるために、「自分より下層にいる人」の存在を必要としていないか?など、日頃から何となく感じていた違和感の正体を言語化されたような印象です。

主人公の置かれた状況が刻一刻と変わっていくので、どうなるの!?というハラハラドキドキ感もあり、500ページ超の大作ですが正味2日で読み切ってしまいました。


私は日頃から色々と考えごとをすることが多くて、悲しいニュースを見聞きしては落ち込んだり、無力感を感じたりします。
けれど結局のところ、よく世間で言われるように「自分の幸せは自分で決める」のであって、悲しい現実を受け止めながらも自分なりの幸せや生き甲斐を見つけて、人生をまっとうするしかないのだと思います。


何だか深いような深くないような、そんな話になってしまいましたが、今回貫井さんの作品を読んで改めてこんなことを考えていました。

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