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西原寿美子短歌集『潤哉へ 口ぐせは「あぁ幸せ」』
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巻頭5首
不自由を泣きて訴ふ子に追はれつめたき貌を見せし日もあり
母も子も疲れ果てたる夜の灯に心すさびてゆく身怖れし
落ち込めるわれを充たして寄りて来る吾子の手足は未だやはらかき
麻痺の子を抱く腕 のしびれつつひと目はばかる母若かりき
子は手足自由きかねど母われの呼びかけわかりほほゑみ返す
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あとがき抜粋
一九七二年八月。潤哉は仮死産で生まれました。大学病院をいくつも回って受診するも、病名は付きません。成長の多少の遅れはあるものの、おしゃべりも笑顔もいっぱいの子どもでした。就学前には摂津市の「めばえ教室」に母子で通って仲間と出会い、私は母としての覚悟を固めました。……
西原寿美子/写真も