八首抄 令和5年7月号
佐田 公子 選
クレマチスの咲くに遅速の序列あり白、紺、ピンク趣こぼす
橋本 俊明
真先に告げたき人のおらぬこと母の水替え兄の水替える
児玉 南海子
軒下に吊られ揺れいる白きシャツ風になりたき私のように
高田 好
何よりも普通なること一番とわが書きながら少しさみしき
藤峰 タケ子
いたらなき娘を嫁がせる思ひして投稿の歌ポストにためらふ
谷脇 恵子
ふりむけば誰もいない春の風とうとう一人になってしまった
森本 啓一
あのあたりれんげ畑があったはず今コンビニにひとの入りゆく
高橋 律子
白菜のハチマキされて並ぶ廊食べても減らぬ大肥りたち
国友 邦子
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