見出し画像

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』考①2周目のほうが面白い予感、ど頭から圧倒的濃度と密度ときゅん度に参ってる

『カムカムエブリバディ考』を書けることを(勝手にだけど)まず幸せに感じています。

僕は朝ドラ批評家を名乗っているのですが、朝ドラ最終回後に採点させていただき客観的に分析しています(もろもろ勝手に)。それはいつかまとめようと思っていますが、『カムカム』は満点を叩き出した数少ない作品、まさにモンスタードラマです。

2024年上半期『虎に翼』が「ドラマ」、ないし「朝ドラ」の、最高レベルだったのならば、『カムカム』はドラマの枠を外してきた傑作でした。個人的には映画サイズの濃密な作品を半年間かけて観せてもらえたという印象です。どちらが良いとかではないのだけど。

100年前から始まる2周目の、まぁ楽しいこと

『カムカム』の第1話を見て思ったのは、「懐かしい」でした。朝ドラに限らず、いろいろなドラマの再放送、もしくは複数回視聴することは珍しくありません。まして、サブスクがある現代においては「再」視聴は以前よりずっと容易なものになっています。
そんななか、このドラマに感じる懐かしさは、他ドラマとは別次元。
なぜなら、半年かけて視聴者は100年の家族の歴史を体感した後なので、今、見ると100年前を一気に巻き戻された気持ちになってしまう。瞬時に安子(上白石萌音)に気持ちを持ってかれてしまう親子3代という独特の構造が、この感慨を生んでいて、2度目こそおいしいドラマだと思います。だって、この人たちの未来を僕達は知っているから(涙)。2周目の方が感情を揺すぶられそうです!

名シーンがてんこ盛りすぎて笑う

そんな喜びがある一方で、うれしいサプライズもありました。
びっくりするほど、内容ぎっしりなんです。こんなんだっけ?忘れてた!
今、第5話を観てこれを書いているのですが、幻想的な夏祭り、勇ちゃんとの三角関係、涙の英会話講座、そして乗れなかった自転車からの英語での「手紙書いていいですか」。これ、15分間によく詰め込んだなという展開と名ゼリフの嵐。密度と濃度が高すぎて参ってます。ダイジェストだっけ?という勢いと映像の強さにビビって、思わず笑いました。とくに安子編は、という気がするけれど確かにスピード感あるドラマだったなあ、今思うと。そして序盤から手加減なく、胸きゅんシーンの連発。これは、半年間楽しくなるなあ。昼に家にいられなくとも、なんとか録画を駆使し観ていきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集