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生ピーナッツ、鯉……珍しい食材を楽しむ

近所の2軒のスーパーを、用途に応じて使い分けていますが、もう少し遠い第3 のスーパーは鮮魚が充実しているので、週末なんかにたまに利用します。

久しぶりにそこを訪れたら、季節柄(かどうかも正直分かりませんが)生のピーナッツがありました。
袋には「40分ほど塩茹でしてね♥」と書いてあり、茹でてみようかな、という気になり購入。調理方法が明記してあるのは有り難い。
料理店で生の落花生を茹でたのを食べたときは、ほっくりして美味しかった記憶があります。

[生落花生の塩茹で]
・落花生(生、殻付き)、塩

☆3%の塩を加えた水(かなりしょっぱい)に、殻もキレイだったので軽く洗った落花生を入れ、そのままだとプカプカ浮いてしまうので、落し蓋をして火にかけます。

☆30分茹でてみて、ひとつ殻を割って齧ってみると、ちょっとカリッと生っぽい感じ。さらに10〜15 分茹でました。

☆茹で上がったらザルにとり、粗熱をとります。
容器に盛って召し上がれ。

この後、鰹とかイサキで盛大にひとり家飲みをする前でしたので、鰹を仕込んだ際に除いた血合い部分をなめろうにしました。
これはレシピに起こすまでもなく、鰹の血合いまわりを細かく切り、小葱、おろし生姜、味噌少々を加えて和えただけです。

生の落花生は、生ならではのホクホク感がまず楽しい。ピーナッツ特有の風味も口腔と鼻腔内にただよい、「知ってると思っていた知人の新たな面を知った」ような感覚。
ああ、落花生っていう豆はこれだけ美味しい野菜なんだ、と感じられました。

鯉の甘露煮

また別の日。落花生を入れたのと同じ器(札幌の水族館のショップで買ったもの。非常に使い勝手がよいです)に入っているのが、以前、日本橋にある福島の物産館でレトルトのを見つけて買っておいた鯉の甘露煮。
福島県でも、私の実家は海沿いだったので、鯉はそこまで日常的な食材ではなかったですが、父の実家がある内陸部(福島市のほう)ではよく食べられたようです。

現代は保存、流通技術も進んで海産物が何処へも届くようになりましたが、昔は内陸部では、魚介類は干物が主流でした。
身欠き鰊(にしん)とか、スルメとか。
身欠き鰊を戻して甘辛く煮たものを具にした「にしんそば」や、「いかにんじん」などと呼ばれる、スルメと人参を細く切って漬けたものなど、乾物を活かした料理がありますね。亡き父が、にしんそばが好物でした。子供の頃はさほど惹かれませんでしたが、今ではその美味しさに目覚め、たまに、鰊の煮たのを買って自分でにしんそばにしたり、蕎麦屋さんでチョイスしたりします。

で、今回は鯉。内陸部では当然、川魚が主流になりますね。今は食用にするのは養殖の鯉でしょうけど。
じっくりこっくり甘露煮にしたものが、福島県の郷土料理にあります。
袋から出し、温めもせずそのままいただきました。
生姜が効かせてありますが、鯉特有の泥臭さみたいなのは全くありません。
内臓や骨まで丸ごと食べられます。
懐かしい味でした。

決まったスーパーに行き、好みからすればだいたい同じような食品を買う、という日常だと、自炊生活は安定しますが、せっかく料理が好きで趣味の一貫として料理をしているのに、マンネリ化してしまうのはもったいない。
なので、たまには違うお店を覗いたり、変わった食材や食品を買ってみたりして変化をもたせるようにしています。

別に奇をてらわなくても、季節ごとに出回る旬の食材を楽しむだけでも、自然にバリエーションは出るとは思います。
これからの季節は色々美味しいものが出てくるので楽しみですね。

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