【秘密兵器】
4階にやってきた。
やっぱり違うとこに来ると緊張する。
どんな雰囲気なんだろうとか?嫌な奴がいないか?とか・・・
考えるときりがない。
初めに連れてこられた部屋は、ナースステーションのまん前だった。
それも廊下側だった。
ラッキー!と思った。
何故?ラッキーか?
ナースステーションが近いとナースを呼び止める場合に都合が良いからだ。
身体が動かない僕の場合、真っ先に考える事だった。
数分後、ナースが来て「ごめんなさい。部屋を移動しても良いですか?」と言われた。
「え!マジか!」
ナースステーションが近い部屋なので状態の悪い人(急変するかもの人)を入れたいそうだ。
僕は、心とは裏腹に「いいですよー」と答えた。
次の部屋へは、ベッドごと移動した。
そこは、ナースステーションから少し遠い404号室だった。
そう言えば妙に4が付く部屋に当たる。
最初の病院304、新しい病院214そして4階は404。
404号室は、4人部屋で一番奥の窓際だった。
初の窓際・・・不安が募る。
でも陽当り良好で暖かった。
そんな時、秘密兵器がやってきた。
それは、センサーのナースコールだった。
2階に僕が入院で入って来た時に、石井さんが病院に掛け合ってくれたようだった。
以前、ALS患者が入院した時に病院に掛け合った時は却下されたとのことだった。
今回は、僕の後にもALSの人が入院するとのことで頑張ってくれたようだった。
そのおかげで秘密兵器を手に入れた。
とても感謝している。
石井さんありがとうございます。
会ってお礼を言いたかったけど言えず、この場を借りてお礼申し上げます。
で、秘密兵器を使うにあたって、どの設定を使うかをナースが聞いてきた。
お互い初めて触るのでわからなかった。
本日のナースは、3年目の元気な方だった。横さんと言った。
初めはブレスコール(息)で試したが反応がピンポイントなので僕には合わなかった。
次に試したのはボイスコール(声)だったが大きな声でしか反応しなかったので夜間は使いづらいためやめた。
落ち着いたのはタッチコールだった。触れれば応答してくれた。
とても便利だった。
横さんは、「帰り際に4階には受け持ちのナースがいます。本日は休暇で明日来る予定です。」
と言われた。
つづく
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