合わない病院 ②

 騒動が勃発して、一旦収束したかに見えたコロナだが、相変わらず感染者数は増えたり減ったりしつつも、連日、羅漢者数の報告は途絶えない。密回避を促す公共放送も、一日三回から一回に減りはしたが、毎日流されている。
 エコー検査に加え、健康診断の案内が既に届いていたことも気になり、いつ決まるか判らない仕事が決まらない、時間に余裕があるうちに、思い立って受けておきたくなった。唯でさえ病院に行くのは億劫なので、思い立ったら吉日!くらいの勢いがなければ、またまた期限切れになる可能性がある。マンモグラフィから既に半年経っているし、そろそろ検診も再開されているかも知れない。幸い、エコー検査の指定病院で、基本的な健康診断も受けられるようになっていた。新たに病院を探さなくても、同じところでいっぺんに済ませられる。前回、無駄足になって苦い思いをしたのを教訓に、事前に電話で問い合わせる。といっても、前回も電話を受けて最初の検診日に、私は出向いたのだ。タイミングが悪かったとしか言いようはないが、検診業務が見送りになったなら連絡くらい欲しい…と思ったのも正直なところ。一患者にわざわざ電話するほど、患者が少ない病院ではないということなのかも知れないが、口には出さなくても心にもやもやは溜まる。
 指定病院に問い合わせたところ、検診業務は再開されていた。エコーも通常の健康診断も、問題ないとのこと。乳がん検診は水曜の午前中と書かれてあるので、念には念を押して曜日と日時を確認したら、電話の相手である女性職員は言った。
「今は月曜から金曜の午前中なら毎日やっているので、いつでもお越しください」
 何故週一だったのが急に週五になったのだろう…と訝しく思ったが、職員がそう言うなら間違いない。半月後、訪れた病院は大混雑だった。電話情報を少なからず疑っていたので、水曜に行こうと準備していたのだが、用事ついでに立ち寄ることを思い立ち、実際に出向いたのは火曜日であった。
 受付に保険証と診察券、受診票を出す。以前も対応してくれた、はっきりした顔立ちの年配女性が言った。
「エコーは今日、出来ないんですよ…」
 若干の予想はあったものの、しっかりと落胆した。事前に電話で問い合わせ、かくかくしかじか言われた…と、電話の主とのやりとりを伝えたところ、対応した職員が勘違いした可能性がある…と謝られた。マンモグラフィではなくエコーであることも確認したし、書類には水曜の午前中と書かれてあるが…ということまで話した上で、月曜から金曜の午前中…と言われたのに、結果がこれである。
 いずれにせよ、いくら粘っても乳腺外来の医者がいないのだから仕方がない。改めて水曜の午前中で間違いないかと確認すると、担当医師の都合で木曜の午前中に変わったのだと言われた。翌日、書類の情報通り来ていたとしても、結局受診できなかったということか…。一体この病院はどうなっているのかと思った。

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