問題だらけなのに…
楽しみにしていた舞台の、関係者に新型コロナ陽性者が出たとかで、観劇の予定がつぶれた。初日が延期されているのは知っていたが、私の観劇予定日の一週間前に、二週遅れで初日の幕が開くはずだった。それが更に延長されたのだ。
現在、こんな二週にいっぺん程度の外出ぐらいしか楽しみがない。仕事から離れて、犬の散歩以外は自宅に引きこもっているので、視野が今まで以上に狭まっている。頭から離れない不安と悩みに頭のてっぺんから爪先まで支配されてそろそろ一ヶ月半。細やかな楽しみだったスポーツイベントも閉幕してしまった。張り合いがない。
毎日全然楽しくない日曜日を過ごしている。それが外出予定だった日まで前に倣えするのである。面白いわけがない。
しかし何故か、面白いことが起こった。半年以上、待っても待っても訪れなかった、映画のサービスウィークがやって来たのだ。
やって来た…と書けば語弊があるかも知れない。混雑緩和の目的か、それともサービスウィークの日程前に、映画へ行こうと思っていた客を、サービスウィークに振り替えさせないでおくためか知らないが、このところ発表はギリギリである。
舞台延期が発表されたその日に、サービスウィークの日程が発表され、私が行けなくなった観劇日に、ドンピシャで日程が被ったのだ。これは行くしかない。観劇日は映画に行こう!変更完了である。
何とも有り難いことに、サービスウィーク期間中に、観たいと思っていた新作二本が公開予定である。来月半ばの通院日が元々のサービスデーなので、医者帰りの平日に、仕事もしていない後ろめたさを背負いながら〝心の休息〟と言い訳をして寄って来ようかと考えていた。が、堂々と土日祝日に出かけられる。病んでいても、働いていなくても、本来〝休み〟と決めている曜日に出かけることまで、咎められるようにはなりたくない。
問題だらけなのに、何故か上手くいくスケジューリング。日頃の行いが悪かったばっかりに、現在こっぴどい罰を受けている。そう思いながら日々を、私は過ごしているが、こんなちょっとしたご褒美みたいなことがあったら、うきうきするが、ちょっと大丈夫かと心配になる。
一方で、私は私が受けていると思っている罰を、一体いつまで受け続ければ未来が開けるのか、それはそれで、心配でならない。