毎日一分で読める憲法基本問題11
★今日の問題★
現在の日本国憲法では法の支配の考え方が採用されている。
このうち、人権保障規定については、「法律の留保を認めず、立法権をも拘束する」とされているが、法律の留保の意味について答えよ。
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒……
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「ええっと。憲法に法律の留保を認めず、立法権をも拘束すると書かれているの? 」
胡桃「そうじゃないわ。憲法の解釈として、設問のように考えられているということなのよ。じゃあ、法律の留保とはどういう意味なのかということね」
建太郎「これは知らないと答えようがないよな」
胡桃「じゃあ、答えを確認するわよ」
法律の留保には、本来的意味と形式的意味がある。
本来的意味は、行政権は、国民の代表による議会である立法権の制定する法律に基づかなければ、国民の権利を制限することはできない。という意味である。
形式的意味では、立法権は、法律によりさえすれば、国民の権利、自由を制限できるとする。
胡桃「まず、本来的意味の法律の留保。これを現行の憲法で制限する意味はあるかしら? 」
建太郎「うーん。ないかな」
胡桃「じゃあ、形式的意味の法律の留保はどうかしら? 」
建太郎「立法権は、法律によりさえすれば、国民の権利、自由を制限できるという考えだな。これはまずいよな」
胡桃「そうね。ということで、現行の日本国憲法では形式的意味による法律の留保を否定している。ということなのよ」
※問題は、ノベル時代社の肢別100問ドリルを利用しています。下記サイトから入手できます。