【現代詩】一年はまるで昨日のよう
新しい年が始まる
この場所で始まる
ここで除夜の鐘を撞く
心打ちひしがれたとき
支え そして守ってくれたお寺で
もう何年になるだろう
年が明けるとともに来て
そっと撞木(しゅもく)を握りしめ
夜更けの風に閑(しずか)に揺られ
年のはざまに梵鐘(ぼんしょう)が三たび鳴く
去年の今ごろもここにいて
去年の今ごろと同じ時間に
去年の今ごろと同じ鐘音が
去年の今ごろがまるで昨日のよう
一年は過ぎてしまえばまるで昨日のよう
人生って ただ
昨日と今日の繰り返し
そんなこと