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羽野京栄note詩集

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羽野京栄による、noteにのみ公開している現代詩を収録。
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#詩

【現代詩】これから刻み始める日

青く澄んだ早春の空が 灰色の雲に染まったあの日 柔らかなその手のひらから 大切な宝物がすり…

羽野京栄
3年前
47

【現代詩】冬日向をあびて

寒風が肌にしみるけど 水色空に魅せられて 白く光ったお日様の ぬくもり感じてみたくなる 笑…

羽野京栄
3年前
45

【現代詩】成人式を越えてゆくきみへ

今日はきみが輝く日だったね 今にもそっと零れ落ちそうな 細くてやわらかなきみの命が 煌びや…

羽野京栄
3年前
44

【現代詩】Mr Emergency Man

きみは緊急事態の男だよ 真冬に大嵐を呼び込んだ こんなにみんなを振り回し 希望の幕が開けた…

羽野京栄
3年前
35

【現代詩】次の季節に吹く風よ

あれは紅葉がひらひら揺れ落ちて 木枯らしがささやきはじめた11月 あなたは私にさよなら告げた…

羽野京栄
3年前
28

【現代詩】箱根路を駆けるあなたへ

あなたは夢の世界にいる ずっといたかった夢の中 夢にたどり着くためにあなたは どれほど命を…

羽野京栄
3年前
40

【現代詩】一年はまるで昨日のよう

新しい年が始まる この場所で始まる ここで除夜の鐘を撞く 心打ちひしがれたとき 支え そして守ってくれたお寺で もう何年になるだろう 年が明けるとともに来て そっと撞木(しゅもく)を握りしめ 夜更けの風に閑(しずか)に揺られ 年のはざまに梵鐘(ぼんしょう)が三たび鳴く 去年の今ごろもここにいて 去年の今ごろと同じ時間に 去年の今ごろと同じ鐘音が 去年の今ごろがまるで昨日のよう 一年は過ぎてしまえばまるで昨日のよう 人生って ただ 昨日と今日の繰り返し そんなこと

【現代詩】狂いと迷いが行き交う街並み

いつもよりも寒い冬 冷たい風は肌の奥まで染みわたる 強がりながら歩む僕 この街を進む足取り…

羽野京栄
3年前
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