【現代詩】狂いと迷いが行き交う街並み
いつもよりも寒い冬
冷たい風は肌の奥まで染みわたる
強がりながら歩む僕
この街を進む足取りの何と重いことか
ペーブメントにこだまする
人影たちの狂騒は なにかもの悲しい
去年までは感じなかった
生き場のない 涙をためた狂わしさ
この街を 歩いてもいいのだろうか
誰かを傷つけはしないだろうか
なぜ恐れながら 歩かないといけないのか
目に見えない答えは今日もつかめないまま
この街を見つめる僕
一隅を照らす光になりたいのに
微笑み隠す仮面の群れ
疑いに包まれた目と目が行き