留学生に1000円寄付したらシェオルドレッドを引いた話
普段は大会に参加しない、とあるショップのフライデーナイトマジックにて、惜しくもプロモパックを逃した。その悔しさを紛らわすため、参加賞の団結のドミナリアを剥きこう叫んだ。
「うぉおおおおシェオル引いた!しかもΦ語!」
この黙示録、シェオルドレッドを引くまでにいくつか偶然があった。
そもそも引けることも偶然だったけど、事の発端はその日の正午頃に遡る。
中古で買ったロードバイクが盗まれ、せっかくだったらクロスバイクでも買うかと、以前ロードバイクを購入したビアンキストアに訪れた。
クロスバイク自体はすぐに決まり支払いを済ませて納車は後日。
周囲をふらふらと探索しつつ、晴れる屋の17時と20時のフライデーナイトマジックに出るぞと意気込み帰路につこうとした。
駅までは駅の方向だけわかっていたから、せっかくだしと知らない道で向かうことにした。そうするといつもは通らない駅の入口にたどり着いた。
その時、足元に大きな紙袋を置いた外国人に「すみません少し時間いいですか?」と声をかけられた。外に行けばよく人に話しかけられるため、いつものように話を聞いてみる。
「留学生なんですが、学費の足しにしたくてお菓子を売っています。1000円で買ってくれませんか?このお菓子はコストコで買ったものです。」
少し片言なところはあるけど、かなり流暢な日本語。そして日本語でそういった趣旨を書いた紙を見せながらそう説明をしてきた。
「お菓子に1000円か、なんか変なもの入っているリスクあるよな」という思いが頭をよぎる。でも最近ひょんなことからトルコ人と話したことからトルコ地震の募金をしてみたりとチャリティー活動へのハードルが下がっていた。昔読んだ夢をかなえるゾウでも募金しろとか書いてあったな。お菓子は最悪捨てれば良いと思い。ほぼノータイムで「良いですよ」と1000円を支払い、お菓子を受け取っていた。
「何の勉強をしているんですか?」と、せっかくの1000円の使い道だし聞いてみた。「ホテルビジネスなんとか(覚えていない)です。」との返事をもらうもよくわからず、とりあえずエールを送ってその場を後にした。
そんなことがあった後、友人と合流して晴れる屋のFNM参加しようと誘うが、行く前にカードを売りたいとのことで、とあるショップに足を運ぶ。
査定待ちの時間に横浜へ向けて練習中のモダンのフリプをしたり、コレクターブースター開封しろ煽りをするなどしてたら18時を過ぎていた。
どうやらこのショップのFNMはモダンらしく、待っていればそのうち始まるらしい。しかし時刻は晩飯時、とても腹が空き大会どころではない。
空腹に耐えきれず、どこかで晩ごはんを食べて晴れる屋に行こうと提案しようとした時、「そういやカバンの中にお菓子あったわ」
ふと思い出し、カバンからお菓子の袋を取り出すとチョコレートとアメリカンなビスケットが顔をだす。しかもちゃんと小分けされており賞味期限とかも貼ってある。
「これなら食べても大丈夫かな?まぁ何かにアタるのも一興」と口にすると空腹時には助かる甘みと旨味。空腹がなんとかなってしまったので、そのままFNMに参加した。
結果は謎のアーティファクトデッキに勝利し、プロモパックをかけた2戦目にハンマータイムに負けという結果だった。
負けたハンマータイムの人は前日にも他の店の大会で負けた人だったのでまぁ悔しい。前の試合はストレート負けだったから1本返せただけ進歩だと自分に言い聞かせ。悔しさを紛らわせるために参加賞の団結のドミナリアを剥くと「うぉおおおおシェオル引いた!しかもΦ語!」
思わず友人のもとに行き、「見てこれ!トルコに募金したり留学生の学費のためのお菓子買ったりして徳を積んで良かったわー」と自慢するも・・・
「シェオル引いてるやん。めっちゃ勝ち組やん。あっでもチャリ盗まれたんやからシェオル引いてもマイナスやで」と心に来るお言葉を頂戴した。
結局マイナスだけど、普段と違う道通ったり、寄付?してみたり、違う店で大会出てみたりするとシェオルを引けるようなルーチンからはみ出たエキサイティングな体験ができて楽しかったというそんな話。
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