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こんな誘いに乗ってはダメ〜最近の詐欺まがい事案

 私は、神奈川県で生まれてすぐにアメリカに渡りその後医師となって今ニューヨークでコロナ患者のために日夜働き続けています。夫は6年前に死別しました。

 英文で私のフェイスブック・メッセンジャーに届いた最初のメッセージ。

1  「ラインで交信したい」この手の詐欺師が使う手口

 この後送り主は程なく「ラインの方が交信しやすいので・・・」と連絡方法をメッセンジャーからラインに変更するよう依頼してきました。

 この種の詐欺師はフェイスブック・メッセンジャー又はインスタグラムのDMからアプローチしてきます。「ラインに切り替えてくれ」と相手が行ってきた時点で怪しいと感じてください。

2  これまで出くわした「ストーリー」の序章の数々

  🔹 コロナ禍で親族全員を失ったニューヨーカーです。絶望を克服して今はアフガニスタンの最前線で女性兵士として毎日を送っています。緊張感あふれる毎日で大変充実しています。近く日本に娘共々日本に移住する予定です。

  🔹 ニューヨークの公立病院で外科医をしています。夫を6年前に失いました。今は子供と二人です。コロナ患者を日夜面倒見ておりますが、自分がアジア人なので白人から蔑視されて悲しい毎日です。でもこの仕事に生きがいを感じて毎日を過ごしています。

  🔹 ニューヨーク生まれの女性です。今はソマリアの米軍に所属してソマリア駐在です。日々の暮らしはきついですが、充実しています。

3  共通点は?

  🔹 キーワードが「ニューヨーク」

    かつて住んでいた、生まれた場所などニューヨークが共通していること

  🔹 社会に奉仕する職業

    兵士、女医など社会に奉仕・貢献する職業に就いていること

  🔹 新型コロナ

    新型コロナで家族全員を失った、コロナ患者を昼夜お世話している

  🔹 不遇な身上

    夫と死別、家族を全員失った、恋人と別れたなど不遇さを強調

  🔹 英語でのやりとり

    なぜか英語でやりとりしたがる

4  本題

 そして彼女らは、こう切り出します。

 友人、遺族、その他関係者が中東、アジアの銀行に多額の遺産を残している。その受け取りに一役買って欲しい。

 一連の流れを見ると、同情を引き安心させた上で金目の話を持ち出すという日本の特殊詐欺を彷彿させる劇場型のストーリー展開が共通しています。

5  矛盾点

 これまで彼女らと交信する中で、上記の銀行云々の話題になった途端に交信ブロックしますが、そこまで至るまでに「おや?」と思う節が多々出てきます。

 🔹 日本生まれで米国籍

   米国籍は、「属地主義」のため米国で生まれるか?グリーンカードを取得してその後市民権に移行するか?選択肢が限定されているにも関わらず「彼女」は「生まれてすぐに米国に渡り、米国人として育てられた」と曰う不自然さ。

  極め付けは、私が興味本位で「米国の市民権を持っていたら米国外で長く暮らせないと思うけど、リミットは何年?」「米国籍を持っていたら日本に入国後は当初短期滞在で過ごして、その後資格変更しなきゃね」と質問してもこれらの問いは全く無視。ここで「ん?」と思いますよね?

 🔹 兵士をしながら国連関係者と接触して銀行の口座情報を得る

   通常米兵、それも幹部学校を卒業していない一兵卒が国連関係者と接触する機会はまず無いことから、ここで「ん?」と思いますよね?その後は口座情報がなぜ米兵に流れるのか?なぜそこまで機微な情報を入手できたのか?などなど。

6  終わりに

 このコロナ禍、コロナをテーマにした特殊詐欺まがいの話が後をたちません。知り合いにこの話をしたところ、似たようなストーリー展開のようです。賢明な読者の皆様方はまずもって最後まで行って騙されることなどないものと思いますが、「転ばぬ先の杖」老婆心ながらこのお話をしてみました。

 稚拙な文章とつまらぬ話題に最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

 


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