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アフガンからの脱出者数:アルジャジーラ報道から
中東カタールのアルジャジーラは、8月15日から7日間でアフガニスタンから脱出した各国の人数を報道しています。
これによれば、米国がダントツの一位で19,500人(うち、米国人は2,500人。一日800人を30便の航空便で脱出させている計算)最下位は、当然ながら我が日本で12人(自国民の外交官のみ、「英軍機で脱出」と言うオチ付き)。
1 日本の国際的貢献度が問われている
こういう、一世紀に一度起きるかどうかわからない一大事にこそ国家の危機管理能力が問われているのではないでしょうか?アルジャジーラによる報道で世界中に日本の有様が流されている中でも日本政府は煮え切らない態度を保持しています。
明日24日には英国ジョンソン首相の提唱によりG7首脳によるテレビ電話会談が開催されるという報道がありました。
これに合わせたかのように政府が自衛隊機のアフガン派遣を「検討」しているとの報道も。
外圧に弱い日本ですが、「金だけ出して汗をかかない」と国際的に非難された湾岸戦争当時の屈辱をもう一度思い出し、もうそろそろ「これまでの日本」から脱皮しませんか?
ここでアフガニスタン情勢をめぐる日本の心意気思いっきり世界に貢献し、国連の言うSDGsを具現化して「これでどうだ」と言わんばかりに国連常任理事国入りを一気にアピールしてはどうでしょうか?
2 アルジャジーラの報道で明らかになった「もう一つ」のこと
アルジャジーラのチャートをよく見るとトップの米国から最下位の日本まで各国が名を連ねていますが、
中国とロシア
のみが欠落していることに気づきました。彼らは、8月15日のタリバンによるカブール陥落前から公然非公然でタリバンと接触して自国の大使館員の安全だけは確保せよとの条件をタリバンに飲ませていたと外信が報じていましたが、それを裏付けるものとなりました。
これにより、これまで私が演繹してきた今回のタリバンと中露の関係は一つ検証されたと言うことになります。今後中国ロシアがタリバンを傀儡化しながらタリバンの政権運営を指導鞭撻していくのではないかという憶測が単なる憶測止まりでは済まなくなったようです。
3 国連のあり方
今回のアフガニスタン国内に取り残された女性、幼児などの弱者を国外に脱出させる「脱出オペレーション」の主役はやはりと言うか当然ながら米国なのですが、国連は一体何をしているのでしょうか?
甘い情勢判断、机上の空論、希望的観測だけでは国連が国連としての機能を果たせるとは到底思えません。
国連が推進しているSDGs(Sustainable Development Goal s)を具現化するプラクティカルな事象が目の前に展開しているのに、この一週間国連は静観するばかりですね。尤も安保理で決議しようにも中国ロシアがVeto(拒否権)を発動すれば全ては元も木阿弥とはわかってはいますが。。。
第二次対戦後に発足した現在の国際連合は、時代の流れとともにその主体性とリーダーシップに大きな翳りと綻びが見え隠れします。最早国連の存在意義すら危ういのでは?と思わせる、今回の米国頼みの脱出オペレーションですね。
日本人、とりわけ岡山県人が大好きなSDGsのバッチばかり売ってないで少しは「誰一人後に取り残さない」ためには何ができるかを真剣に考えてもらいたいものですね。