USJ復活の立役者 森岡毅氏の本からジャズ界隈の性格類型を考察する(1)
苦しかったときの話をしようか
この前USJ立て直しの森岡毅氏の本を読んだ。
社会人になる娘さんにあてて、親からのアドバイス、という体裁の本。
就職する娘に対し、先生が教えてくれない世の中の仕組みとか、自分の強みを見つける方法、戦略の立て方、それだけではなくて自分の経験や回顧録、ほろ苦い失敗談なども含む、若者どころか全世代のオトナに役立つ本だった。おすすめしたい。
その中で、自分の特性を「動詞」で考えよというアドバイスがあった。
自分の強み(特徴)を大まかに三つのタイプに区分して、自分の好みや得意分野を理解し、キャリアプランの参考にする。
どの職能においても重要なビジネスパーソンとしてのコンピテンシー(基礎能力)三つ
Tの人:Thinking=つまり思考することが得意な人。「考えること」「分析すること」「議論すること」「数字を計算すること」「興味ある領域を研究すること」「新しいアイデアをおもいつくこと」欠点としては理屈っぽいといわれることもある。
Cの人:Communication=人と交流したりすることが得意な人。「友達が増えるのが好き」「人と会うのが好き」「話すことが好き」「話を聴くことが好き」「集まりに参加するのが好き」「噂話をしたり聴いたりするのが好き」欠点として八方美人といわれることもあるが、チャームがあって社交的なCの人はどの集団においても人気は高い。
Lの人:Leadership=目標に向けて着々と実行したり、組織を率いたりするのが得意な人。「達成することが好き」「高い目標に挑戦するのが好き」「仕切ることが好き」「変化を起こすのが好き」「自分で決めることが好き」「後輩などの世話を焼くのが好き」欠点としてはお山の大将か。
もちろん、TCLは一つだけではなく複数の要素がブレンドされている場合もある。私の場合は T>L>>Cという感じ。
どうだろうか?かなりスッキリとした性格特性の分類で、実生活でも思考の補助線になりうるかと思う(出典はないが、森岡氏のオリジナルなんだろうか?)
この3タイプは仕事に対するキャリアプランの方向性の選定に役立つものではあるが、趣味にも応用できそうだ。
例えば、ジョギングという趣味を例にとって考えてみよう。
性格類型別のジョギングの楽しみ方
最初は普通にジョギングするところから始まる。
しかし続けるうちに、趣味の発展のさせかたは人それぞれ。
その時にこの3タイプの特性は参考になりそうだ。
T=思考のタイプは「走る」行為の最適化と身体のメカニズムに考察をめぐらせるかもしれない。例えばフォームを研究したり、タイムを伸ばすトレーニングメニューを考えたり、シューズを試行錯誤したり。ジョギングへ省察や試行錯誤がTの人の方向性だと思う。レースに出る場合も、想定とする目標タイムは重視するが、相対評価である順位にはこだわらない。
Cのタイプは、ジョギングサークルとかでワイワイ楽しく走る、もしくはアプリでジョギングライフを励まし合うとか、そういう「つながり」が向いている。レースもみんなで参加し楽しむことが優先されタイムは二の次。
Lのタイプは、厳しいトレーニングを淡々とこなしストイックに目標を乗り越えることに快感を見出すタイプだ。このタイプはレースに向いている。人を追い抜くのにも快感を感じるし、順位にもこだわる。サブ4やサブ3とかのラベルにもこだわると思う。
これはあくまで一例ではあるわけですけれども、同じことをジャズで考えてみると、どうか。
性格類型別の強みをジャズにあてはめると
Tの人はアドリブに向いている。ソロをトランスクライブしたり自己表現するには、Tの要素がどうしても必要。もちろんアレンジなども専門知識のセットが必要でTの要素が強い。
Cの人はアンサンブルに向いているのかもしれない。ビッグバンドとかラージアンサンブルの場合はやはりコミュニケーション能力、合わせる能力が重要であると思われる。もちろんコンボにおいてもC要素は重要で、インタープレイなどを重視するタイプはこのC要素に長けているかもしれない。
Lの人はプロデューサーやバンドリーダーに向いているかもしれない。バンドや楽曲のコンセプトを立てて牽引するのが得意だ。
まとめ
自分の行動特性をT=Think、C=Communication、L=Leadershipに分類して考えてみよう。
それぞれの特性によって得意不得意には違いがあると思われる。
続きます