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誰かの暮らしに癒される、読書備忘録

 最近、朝の通勤時間と夜寝る前にエッセイを読んでいる。自分の世界観と時間の流れを持って生活されている方の文章を読むと、素早い時間の流れに心がささくれてどっかに行ってしまいそうな時でも、ほわっと自分のペースに戻ってくることが出来てとっても良い。シュールな視点にニヤニヤしながら電車に揺られ、ほんわかするエピソードに癒されてからぐっすり眠りにつくのが日課になってきている。そんな日課の中で、お気に入りになった本を記録しておこうと思う。

 その1、ふかわりょうさんの「世の中と足並みがそろわない」。日常における世の中と自分のズレを、ふかわさんらしいちょっと斜めで繊細な視点で、ゆるりと綴られている本書。共感できるところが多くて、仲間を見つけたぜ、ふふふと思いながら電車の中でニヤニヤと楽しく読めた。世の中とズレを感じた時に、もやもやして終わるのではなくて、ふかわさんみたいにゆるりと、とことん、沸々と考えて生活してみるのも楽しそうだなと思えた1冊。

 その2、阿佐ヶ谷姉妹さんの「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」。六畳一間に2人で布団をひいて寝ている阿佐ヶ谷姉妹さんの、のほほんとした日常のあれこれを綴ったこちらの本、2人の生活を想像しながら、くすくす読むのがとっても楽しかった。誰かと暮らしているからこそ生まれる、ちょっとしたもやもやと楽しみに包まれながら、ゆっくり流れていく時間。周りの人たちの優しさも相まって、ほんわかしている空気感。誰かとお気に入りの町で長く暮らすのって、いいなぁとちょっと羨ましくなってみたり。

 その3、畑正憲さんの「ムツゴロウの自然を食べる」。自然の中に暮らして、自然のものを楽しんで食べていたムツゴロウさん。この本を読んで無性に川魚が食べたくなり、夏の遠足は川魚が食べられる山の旅にし、山菜が食べたくなって道の駅に山菜の小瓶を買いに。あと、タンポポと納豆の炒め物を食べてみたくて仕方がなくって、早く春の散策に出かけたいなぁとソワソワとしているところ。大自然に感謝しながら、豪快に食べることを楽しんでいたムツゴロウさんのエッセイは、読んでいると胃腸と脳がわくわくしてきて、お腹が空いて仕方がない、笑。いつかこういう暮らしを私も経験してみたいなぁ、と憧れる。

 エッセイって、いろんな人の生活している空気感に触れられるのがとっても良い。真似してみようかなって思ったり、共感してみたり、発見してみたり。楽しいですよね、人の暮らしって。



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