「バーンアウト」がもたらす3つのネガティブ
教師として働き始めた頃、理想を現実にできない自分の実力のなさに苦しみました。
そして、今、それなりに経験を積み、”自分なり”のスタイルが見え始めた頃に訪れた「バーンアウト」。
燃えつきた自分を納得させるためにこんな記事も書きました。
ネガティブから立ち直る方法を調べ、書き留め、なんだかんだ言いながらやり過ごしてこれたのですが、本記事では、もう少し深掘りして書き留めておきます。
バーンアウトの本当の怖さは、「自分では気づかない」という面があるということ。
ぜひとも、本記事を読んでいただき、自分だけでなくあなたの大切な人のために生かしてくださいね。
▼バーンアウトしてしまう理由
過去記事にも書きましたが、まずはバーンアウトする理由をさくっと解説します。
「#なぜわたしたちは燃え尽きてしまうのか」の著者であり、バーンアウト経験者のジョナサン・マレシックさん曰く、
と、解説しています。
マレシックさんは、終身在職権を得た大学教授という自分の夢を見事に叶えました。
周囲からも羨ましがられるような生活を実現したのですが、バーンアウトしてしまったのです。
その詳しい理由は著書を読んでいただきたいのですが、ざっくり言って「思っていたのと違った…」という現実がバーンアウトを引き起こしたと言えるでしょう。
もっと言えば、「バーンアウトというのは、本人の捉え方の問題」であり、「どう思われているか?」という他者視点は関係ないのです。
▼バーンアウトが引き起こす3つのネガティブ
冒頭にも書きましたが、バーンアウトの怖さは、「自分では気づかない」ということがあります。
マレシックさんは、「バーンアウト・スペクトラム」と表現していますが、バーンアウトの症状や強弱は人それぞれ。
「このような状況になったらバーンアウトです!」と一概には決められないのでしょう。
だからこそ、大きなダメージを負う前に、自分自身で気付いて対処することが必要なのです。
そこで、「バーンアウトになると、こんなネガティブがあるよ」という視点を3つ紹介します。
その3つは、こちら。
もちろん、人間の気分は時と場合によって上下しますので、これらを強く感じる時とそうでない時があるでしょう。
ただ、自分の心のサインに気付いてあげるために、この3つのネガティブサインを知っておくことは役立ちます。
①の「心の消耗感」というのは、「いくら休んでも疲れが取れない。」という状態が続くような場合を指します。
そして、消耗している理由を追求していくと、仕事のような日々の生活と密接に関係していることに行きつくはず。
②の「シニシズム」とは、周囲で起こる出来事に対して冷笑的になってしまう状況のことを言います。
「何もかもばかばかしく思える」というように、周囲に対して極端に批判的な見方になってしまうのはバーンアウトサインかもしれません。
さらに、何事も冷笑的な反応をすることで、人間関係に支障をきたす場合もあるでしょう。
3つ目の「有能感の低下」は、「自分は何もできない無能だ」と思って自責してしまう状態を言います。
人生においてうまくいかないことは、確実に起こり得ます。
しかし、自分一人だけが原因となることは、そう頻繁にはないでしょう。
しかし、バーンアウトにハマると、必要以上に自分を責め、追い込んでしまうのです。
この3つのネガティブはうまくつながり合っていて、負のループを作り出します。
例えば、「先生」という職業で考えてみれば、
という流れで①に戻っていく。
しかし、このループの裏には、「先生として子どもたちと真剣に向き合いたい!」という強い願いと理想があったということは忘れてはいけません。
まさに、高い理想を抱いて臨んだところ、どこかで心が折れ、理想に届かないという事実が、負のループを形成する要因になっているのです。
▼バーンアウトにつながる行動の特徴
ここまで、バーンアウトになった人が被る3つのネガティブを紹介しました。
できることなら、これらのネガティブからの大ダメージを受ける前に適切な対応をしたいところ。
そのためには、「もしかして、今の自分はバーンアウトへ向かっているのかも…」と気付くことも大切ですよね。
そこで、バーンアウトというネガティブゴールへ向かっていくことを示す特徴的な行動を紹介します。
「こんな行動が出てきたらバーンアウトに近づいているかも…」と判断できるような行動ですのでご注意を。
それでは、最初に4つを紹介します。
では、バーンアウトまでの道のりをさくっと辿っていきましょう。
まずは、①「意志力」の話。
人間が抱くストレスというのは、ほどほどであればメリットになります。
日々の生活の中のスパイスとなり、乗り越えることで有能感につながったり、経験値となって成長を促してくれる。
しかし、何でもかんでも乗り越えられるとは限りません。
時には、前向きに諦めて方向転換をしたり、目標を立てなおして再スタートしても良いのです。
👇こんな考え方もあり!ってこと
しかし、やり抜く意志の力が強ければ強いほど、途中で方向転換することができず、心の消耗につながってしまうかもしれません。
このような意志の強さが何かのきっかけで折られてしまった時、②「どうでもよくなる」という行動へ移行します。
これまで培ってきた経験や目指してきた目標を投げ出し、「お金がもらえるんだから、まぁいっか。」というような本質を見失った行動へ変化していくのが②の段階です。
さらに、バーンアウト方面へ進んで行くと、③「理想から距離を取る」という行動へつながります。
心の奥底にはひっそりと大切に「叶えたい理想」がしまわれているのですが、自分が置かれている現実がそこにたどり着いていないと感じ、
と、”信じたいと思っていることを否定して距離を取る”という方向へ進んで行ってしまうのです。
そして最終的にたどり着くのは、④「バーンアウト」。
自分が思い描いていた理想を手放し、最低限度の活動だけで日々をやり過ごすという行動を取りがちに。
そんなやり過ごす毎日に心が消耗し、ふと客観的に振り返った時、「今の自分は何の価値も提供できていないのでは…」と、自分を追い詰めていく。
そして、先ほど紹介した負のループ突入していくのです。
▼まとめ
本記事では、「バーンアウトへの道のり」をまとめました。
「バーンアウトは理想と現実のギャップから生まれる!」と分かっていたとしても、僕たち人間は、理想を描き、目標に向かって進もうとしてしまう。
幼い頃からなんとなく「夢や目標に向かって努力する人が格好良い」みたいな価値観が刷り込まれてしまっていますからね。
もちろん、意識高く生きていくことで、人生の満足度を上げることもできるでしょう。
ただ、その「夢」や「目標」が、自分の価値観と合っていないと、自分を苦しめることにもつながるのです。
だからこそ、こんな記事も書きました。
さらに、ネガティブに陥っているぞ!と気付いた時に役立つ方法をいくつかまとめましたので、必要に応じて読んでみてくださいね。