子どもから「問題意識」を引き出すために必要なこと。
ついに、カメラマンさんとの出会いを果たしたJUNです!
僕の学級では、「写真を通して自分を表現しよう!」というテーマで、総合学習を進めてきました。
その活動の第一目標として、「お気に入りの場所写真展」を開催することにしました。学校内で、好きな場所の写真を撮影し、紹介文と共に展示するという流れです。
その中で、「写真ってどうやって撮影したらいいんだろう?」という子どもたちの問題意識を解決するために、プロカメラマンにお越しいただき、「写真教室」を開催していただくことができたのです!
総合学習で必要不可欠なのは、「人との出会い」ですからね!
いや~さすがプロですよね! カメラマンさんが、自分の写真を紹介しているときの、子どもたちの食いつきはすさまじかったです!
「すごい! どうやって撮ったの?」
と、質問の嵐! そして、憧れの熱い視線。尊敬の眼差し!
やはり、「プロ」と出会って教えていただく時間は、子どもたちにもとって貴重な時間なのだと改めて実感しました! 当たり前ですが、学校では「教師」という職業の大人としか関われませんからね。
本日の記事では、総合学習で感じた「子どもたちの問題意識」について話題としたいと思います。
▶問題意識の生まれ方。
これまでの記事でも「問題を主体的に解決しようという意識が学習効果を高める」という内容を書いてきました。
だからこそ、小学校のスタンダードな授業の流れは、
「授業の導入で問題が据わり、予想をして解決へ」
というプロセスになっています。
このような流れを前提にして気を付けなければならないことは、
「何も手立てを打ってないのに、子どもたちから問題意識を引き出そうとしてはいけない。」
ということです。
今まで言っていたことと違うじゃないかと言われそうですが、ちょっと落ち着いてくださいね。
理想の流れは、子どもの「解決したい!」という思いに沿って進めていくことです。これは、間違いありません。
しかし、もっと大切なのは、
「本当に子どもたちが問題意識をもてるような環境を整えることができているか。」
なのです。
例えば、僕の総合でいうと、
「プロカメラマンに、写真の撮り方を教えてもらいたい!」
というのが、問題意識となり、今日のような活動が実現しました。
では、
「教えてもらいたい!」
という問題意識はどのタイミングで生まれたと思いますか?
その答えは、
「実際に自分で写真撮影をした後。」
なのです。
写真を撮る計画をしている時点では、「写真の撮り方に困る」というような問題意識は生まれていません。単純に写真を撮る手順など、知らない子どもはいませんでした。そのような状況では、「プロに教えてほしい。」という意識は皆無です。
しかし、実際に写真を撮影すると、子どもたちの写真が
「みんな、同じような風景」
に見えてくるのです。
当たり前ですよね。特に、撮影する角度を工夫した訳ではありませんから、みんなが平面的な写真になるのです。
「みんなが同じ写真を展示していても、おもしろくないよね。」
となり、始めて、
「教えたもらいたい!」
という問題意識が出てきたのです!
やってはいけないのが、写真を撮影するという経験もせず、
「写真を撮るとき困ったことない?」
「プロカメラマンに教えてもらわない?」
という問いかけをし問題意識を「もたせよう」としてしまうことです。
前提となる経験がない子どもたちにとっては、「プロ」との出会いが実現したとしても、単発の面白さで終わってしまします。その原因は、
「活動が自分事となってない。」
からなのです!
▶まとめ。
本記事では、「まずはやってみよう!」という内容を書きました。総合を計画する上で、まっさらな状態から、
「何がしたい?」
と子どもたちにも問うことは、非常に難しいです。
子どもたちに、過去に「楽しい総合学習」をしたという経験があれば、このざっくりした問いかけにも対応できますが、子どもたちに経験がないような状態では、何もアイデアが出てこないという結果になってしまうでしょう。
本当は、子どもたちから出された教材で、子どもたちが主体となって計画していくことが理想なのですが、そこまで経験をしていない子どもたちであれ、まずは体験をメインに楽しませましょう。
十分な体験をすることにより、問題意識が生み出されるのです!