「グループ学習」がおすすめできない3つの理由
学校では、様々な形式で学びが展開されていきます。
その中に、必ず入ってくるのは、「グループで取り組みましょう」というもの。自分も「グループ学習」に頼っていた時代もあったのですが、どうにも生産性が上がらないと感じるときがありました。
そんな”もやもや”を晴らそうと、情報収集してみると、やはり、「とりあえずグループで…という流れで生まれたグループは効果なし説」が濃厚となってまいりました。
本記事では、「グループ学習が学習効率を落とす理由」を3つご紹介します。
ちなみに、こんな記事も書いておりますので合わせてどうぞ👇
▼「とりあえずグループ学習」の効果がない3つの理由
さて、「#内向型人間のすごい力」を参考に、「なぜ、グループ学習の効果がないのか。」についてご紹介します。
1つ目の李勇は、
という理由です。「拍手」を用いた実験では、「拍手をする人数が多くなればなるほど、一人ひとりが拍手する音量が減る」なんて結果が出ました。
しかも、実験の参加者は「無意識に手を抜いていた」というからおもしろい。やはり、集団が大きくなるほど、「まぁ、これくらいでいいか。バレないし。」という油断が生まれやすくなるのでしょう。
2つ目は、
という理由です。当然ですが、人数が多いほど、自分が主役になる場面は回ってこなくなります。ここで、余談ですが、人間が「暇」を感じる3大原則も合わせてご紹介します。それは、
この3つの内容に対して、人間は「暇」と感じます。
①の「頭を働かせること」は意外な感じがしますよね。これは、人間の脳が、「クリエイティブさが求められるような内容を面倒がる」という特性によります。
僕たちの脳は、なるべく省エネ運転したいと思っているので、ちょっと負荷がかかりそうなことに対して、なるべく避けるという判断をするのでしょう。
さて、本題に戻って3つ目をご紹介。それは、
です。どうしても、「グループ活動」になると、自分の考えを求められる場面が回ってくる可能性がありますよね。そんなとき、
「意見を否定されるのではないか…」
という不安が顔を出す。もちろん、「意見」というのは、「賛」もあれば「否」もあるもの。じゃないと、「議論」にならない訳ですから。
しかし、「議論」に慣れていないと、この「否定」の恐怖から逃れられなくなってしまいます。結果、「斬新なアイデアを出すことを避ける」というなんともお粗末な「グループ学習」になってしまうのです。
▼「他者」を気にしすぎると力が出ない
ここまで「とりあえずグループで…」とすることは、むしろ逆効果だよという話を書いてきました。
ただ、グループになることを否定したい訳ではありません。この記事にも書いたように、大きなことを成し遂げるためには、仲間が必要不可欠なのです。
ただ、いつ何時も「みんなで」やって方がよい訳でもない。
という話すらあるのです。その理由は、さきほどの「グループ学習」の3つ目と深くかかわっています。
子どもから見ると教師は、どうしても「評価者」とみられてしまいがち。そんな「評価者」が、自分の周囲をうろうろしていると、
ということがあり得るのです。
「間違えちゃだめだ。」というプレッシャーと言っても良いでしょう。
実は、この類のプレッシャーは、「教育界」だけではありません。分かりやすいのは「スポーツ界」。
サッカーワールドカップという大きなサッカーの大会で、絶対的有利なペナルティーキックを外すスーパースターがいますよね。
あれも、これです。
実は、「観客が必要以上のプレッシャーをかけてしまっている」ということなのですよね。
ここで、ダン・アリエリーさんの研究を紹介します。彼は、「文字を並べ替えて単語にする」という単純なパズルを用いた実験をしました。
グループごとに変えた条件は、「一人でパズルを解くか、他人が見ている前で解くか」というものです。
あなたもお察ししているように、なんと、
というではないですか。さらに、追加で分かったことは、
ということが分かったのです。
このような実験からも分かるように、人間は「他者の目にさらされると本来の力を発揮できない」こともある。
ここら辺のバランスは難しいですが、「一人」と「みんな」を効果的に使い分け、子どもの本来の実力を発揮できるよう大人がサポートするのがよいかと思われます。
▼まとめ
本記事では、「なんでもかんでもグループ学習に頼ると、子どもの能力を伸ばしきれないよ!」という内容をまとめました。
書きながら考えていたバランスですが、
みたいなバランスがよいのかなぁと思います。
これだ!というバランスが見つかりましたら、ご報告させていただきます。ちなみに、こんな勉強に関する情報を共有している場所がこちら。
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