なぜ、説明したことが伝わらないのか。
ぼーっとしているときほど実は考えているJUNです。
これが、なかなかややこしい。周囲の人たちからみれば「暇」に見えるので話しかけられるのですが、本当は自分の中で一番盛り上がっているから話しかけて欲しくないというすれ違い。
もちろん、「今はちょっと。」なんて言う勇気を持ち合わせてはいないので、「なるほど。うん。うん。」などと相槌のタイミングだけ合わせるのですが、結局何も残っていないという申し訳ない事実。
余談ですが、僕の口癖は「なるほど。」なんです。何かのテストで「口癖から分かる性格」みたいなものがあって、「なるほど。」が口癖の人は、「本当は納得していない自律心の高い人。」でした。
「言葉から人は判断できない。」という歩く事例が僕です。
話しが逸れましたが、本日はそんな話題。
「教師や親が頑張って伝えているのに、どうしてこんなに伝わらないのか。」ということについてまとめます。どうせ指示をするなら、「伝わってほしい。」と願うのは当然でしょう。しかし、「確かに伝えたんだからあとはそっちの責任ね。」と言うのは若干強引でしょう。ここは、一歩引いて考え、本記事で話題とする「伝え方の工夫」を意識しながらチャレンジしてみてくださいね!!
▶見ているようで、実は見ていない。
突然ですが、あなたは「非注意性盲目」を聞いたことがあるでしょうか。
ざっくり言うと、
「人間は、見ているからと言って全ての要素を見ているわけではない。」
ということです。
おもしろい実験があるので紹介しますね。
チャブリスとシモンズが行った「見えないゴリラ」というめちゃくちゃ有名な実験があります。
「被験者は、映像の中に出てくる人物が、バスケットボールを何回パスされるのか数えることを求められました。映像開始から10秒後。ゴリラの扮装をした人が現れ、画面右から左へ堂々と移動をしました。途中で胸をたたくパフォーマンスまで行ったのです。」
さて、どれだけの人がゴリラの存在に気付いたと思いますか。僕もそうですが、「いや、気付かない方が難しいでしょ!」と思いますよね。
しかしですよ、なんと、
「ゴリラの存在に気付いたのは42%だった!」
という結果だったのです。なんと半数の人は、ゴリラが横断したり胸をたたいたりしたことに気付かなかったのです。
なぜか? が大切ですよね。うすうす分かっている方もいらっしゃると思いますが、
「何かしらに全集中すると、その集中していること意外の要素を受け取れなくなる。」
ということなのです。この全集中すべき課題が難しくなればなるほど他の要素を受け取ることが難しくなります。例えば、「バスケットボールのパスが、ストレートか、バウンドかを分けてカウントする。」のように、より複雑になると、ゴリラの存在に気付くことはさらに難しくなるのです。
▶「伝える」ために意識したいこと。
さて、ゴリラについて一しきり語ったところで、学校や家庭へ照らし合わせて考えてみましょう。
簡単に言うと、
「何かに集中しているときは、指示をしても無駄。」
ということに尽きます。
例えば、黙々と算数の問題に取り組んでいるときに、
「そうそう、明日習字するから、習字セット持ってきてね!」
と言ったところで、次の日は散々なことになるでしょう。
家庭でもやってしまいがちなことは、
「ゲームに夢中の子どもに対して、何かしらの指示をする。」
といったことありませんか。この場合、半数以上は、
「返事はするけれど、聞いていない。」
という結果になること間違いなしです。
思い返してみると、教師の先輩から教わったこととして、
「指示は、注目させてから伝える。」
「指示は、一度に一つずつ伝える。」
ということがあります。このような実験結果と照らし合わせてみると、あらためて「なるほどなぁ。」と思った今日この頃でした。
ついでに言っておくと、
「追加した指示は、あまり伝わらない。」
ということも付け加えさせてください。どういうことか、例えば図工のとき、「作っていいよ!」の指示を出してから、
「あっ! ちょっとまって大切なこと言い忘れてた! あのね・・・。」
とやってはいけないということです。子どもたちの気持ちは、完全にスタートを切ってしまっていますから、「ちょっと待って。」程度では止まれません。もっと言うと、
「顔は教師の方を向いているけれど、心はスタートして大分先に行っている。」
状態もあり得ます。たまにいますよね。「はい。分かりました!!」と言って、顔を突き合わせて指示したのに、「全く聞いていない。」という結果を出してくれる子どもさん。その答えは、ここにあったのです。
▶まとめ。
本記事では、「大切な指示は、事前に厳選しておく。」という内容をまとめました。
「指示」というのは本当に奥深くて、なるべく端的で少ないことに越したことはありません。指示が長くてたくさんあると、それだけで子どもにとっては、伝わりずらくなってしまうものです。
ぜひとも、伝え方を工夫して、お互いに気持ちよく生活できるようにしようではありませんか!!
集中せず、片手間で聞いてください。
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