🎥『2001年宇宙の旅』をついに見た…！

映画は吹き替えでしか基本的に観ません。
なぜなら字幕は同時作業ができないからです( ˘ω˘ )

随分前からアマプラにあって、ＳＦ好きとしてずっと観ようと思ってはいたものなかなかふんぎりがつかなかった2001年宇宙の旅（２時間半くらいあるけど字幕しかない）
ついに観ることができたので書いていこうと思います。いつもはレビューサイトにメモとしてちょっと感想書いておわるんだけど、この映画はちょっとで収まりそうになかったのでnoteで書くよ。

素直な自分の思った感想を書きますし、全然頭の良い事や考察は書かないので、そういうものを求めている方は回れ右してください。
それなりにネタバレもしていくので注意。

まず思うのが、元ネタとしての強さ

さて、私は子供のころにゼノサーガというPS2ゲームを遊んでました。
子供心に内容が難しいなこのゲーム…って思いつつそれなりにやっていて、確か３まであるうちの２で止まったような覚えがあります（2が1と比べ結構かわってて肌に合わなくなってやめたような気がする…）
でも今ならわかるんですよ…これもろに2001年宇宙の旅のモノリスやんけ！！！！！
というかゼノサーガの開発会社がモノリスソフトですもんね…。今更気づかされるこの…ｸｯ…子供のころからすでにこの映画の片鱗を味わっていたとは恐れいりました。
猿が骨を投げてそれが宇宙船のシーンに切り替わる演出も、なんか似たのを散々どっかでみた気がします。

OP、ツァラトゥストラはかく語りき。
これについても散々パロディもされてるし、2001年宇宙の旅が元ネタと知らずとも聞いたことはあると思います。こ、これが本家だ～～～（感動）
ところで私は「ハムスターはかく語りき」というスタンプを作っていましたが、まさにその元ネタがツァラトゥストラはかく語りきなんですね。
じ、自身がすでにパロディしていた…！？？？…ｸｯ…恐れいりました。

AI。AIといえばこの映画に出てくるHAL9000、というくらいには有名な存在です。なぜならこの映画が初めてAIを世間に知らしめたんですよね、確か。詳しく知らないですがそんな感じです。
このAIもいろんなところでオマージュされているので…ネウロのHAL編とかもそうだし、最近いったCoCシナリオとかね…。インターステラーのロボットもHAL似の四角い形で可愛いよね。インターステラーは例のシーンもかなり似てる。

白い部屋！ラストに出てくる白い部屋。もしかして、これってCoCの白い部屋の元祖なのかな…！？と思いました。もっと前にこういった異次元の存在に連れて来られる謎の白い部屋が出る作品があるかもしれないけど…
生活空間を残しつつ、まったく生活感を感じさせない異質さ、時間等の常識を超えた場所としてはまさに、という感じじゃないでしょうか。
そういえばCoCに白い部屋が初めて出て来たのってなんなんでしょうね。例えば前時代に良く回されていた毒入りスープとかは特に白くなかった気がするんですけど…🤔原作の方にあったりする…？

まあとにかく出るわ出るわ、オマージュ作品。シャイニングでも散々斧で壊した部分からﾆｮｷっと顔だしたり、双子の少女だったり、ホテル独特の廊下をオマージュされていたのに…やっぱりスタンリー・キューブリックってすごいな～～～～～～～！！

尺が長いとトイレ休憩もあるんだね

そもそもなんでこんな２時間半もあるのかと思えば、ワンシーンがすごく長かった。壮大な宇宙に宇宙船が飛んでるシーンを長々と流す。長い。それさっき見たよ、ってシーンもやはり長い。長い。そもそも再生して3分くらいずっと真っ暗で放送事故を心配しだしてしまう。
でも今でこそ、見慣れてしまった造形やシチュエーションでも当時はなかなか斬新で画期的だったと思うんですよね。皆この映画をみてオマージュして、手法やら造形やらシチュエーションやらが流通し見慣れてしまったんだろうな。
面白かったのが、映画半分あたりで「INTERMISSION（休憩）」と表示されて止まったことです。なんだこりゃ、と思ったらガチの休憩時間らしく、長い映画にはこういうのが用意されていたとのこと。面白い～観劇みたいだ。

AIの話がとても面白い

この映画の主題についてはあまりにも難解だし、一度素で見て理解できるかといえば全然できないし、考察サイトを見てようやくちょっと頭良くなったような気にしかなれないので、私の感想としては置いておきます( ˘ω˘ )

それよりも、AIの表現がとても"良い"…
まず声が良かった。昔のロボットのイメージって結構声がピコピコ電子音なことが多いんですよね。それがきいてみたら思ったよりも落ち着いていて精神的に安心できるような低い大人の男性の声だった。意外でした。この落ち着きようが安心できるし、怖くも感じさせる。
映し方も良かった。目のような赤いカメラの部分をとにかく接写する。この目が印象的でこわい。時々HALから見える視点に切り替わったりする。良い。

さて、もう有名なのでネタバレ配慮しませんが、このHAL後半で人間を裏切ってきます。宇宙船の管理のすべてを人工知能に任せていたからこそ、その人工知能に裏切られぞっとする感じ。流れもまた良いんですよね。
一人宇宙に出た人がHALが操作するポッドに追突されて（このポッドの造形が真ん丸で可愛い。ドラゴンボールで見た）宇宙に投げ出されｸﾙｸﾙｸﾙ…してしまう…
このｸﾙｸﾙ…シーンの尺もまた長い！！！ずっと回って飛んでくの写すし怖い！！！かわいそう　やめて　私未だにゼログラビティ怖くて観れてないんですよ。もうなんだろうこういう絶望感と空気の演出が上手い。あの回っている最中にもう…みたいな想像をしてしまう。
で、主人公が事態に気づき、別のポッドに乗り込んでアームを使ってなんとかキャッチして船に戻って来る。掴んだ同僚は人形みたいに動かない。
更に戻って来る合間にHALが残りのコールドスリープしてた皆の生命維持機能を停止させ、そのまま永眠させてしまう。カミンスキーがエイミンスキーになってしまう（皆言ってそうなネタ）。え、えげつねぇ～～～～　初めての木星探索を夢見て寝たら永眠したとか嫌すぎる。

もう絶対したくない死に方を２連続でみさせられて辛い心境の中、更に追い打ちとばかりの出来事が。
HALが宇宙船に入れてくれない、入るには緊急口から入る必要があるけれど、それにはポッドのアームを使う必要がある。

（、・ω・）、

せっかく頑張って掴んだｸﾙｸﾙした同僚を自らの手で手放して捨てないと自分が帰れない！鬼！(´;ω;｀)なんだこの展開！だったら最初から掴ませるな！！！(´;ω;｀)
正直見た目はお姫様抱っこした丸くて可愛いポッドが船に入れてもらえなくてﾎﾞｰｾﾞﾝとしてる図がちょっとかわいくて癒されるんですけど、現実を見ると悲しすぎる。
で、主人公がそっと同僚を宇宙に放つんですよね…今度こそお別れ…(´;ω;｀)
この時一言も発言しないんだけど、心境がありありと伝わってきて辛い。そして自分が生き残るためにアームを動かし始めるけど、その横の遠くで捨てられた同僚がｸﾙｸﾙ映ってるんだよ。やめろ！！！！

まあそんなこんなで激おこ主人公にHALは停止させられてしまうんですが、そもそも何でHALが裏切ったかというと「自分が停止させられる」という危機を感じて、ヤられる前に人間達をヤったんですね。
うーんなるほど、停止させられるのはAIでも相当怖いことなんだな…だから人間を先に停止させた＝殺してしまったと…。
しかし帰ってきた主人公にいよいよ停止させられると感じたHALがした行為が、まさかの命乞い…！
もう大丈夫、自分は貴方に従います。正常です。絶対に裏切りません。だからやめてください…止めないでください…と。

う～～ん。なんて人間らしいんだろう。素晴らしい。
私、人間らしい感情が大好きです。プライドとかよりも、『生きたい』が優先される、生に執着する感情っていいよね。まあとにかくかわいい。
インターステラーのロボットとはまた別の可愛さがあります…HAL9000のフィギュアほしいな…( ˘ω˘ )

最後にデイジーベルを唄ってHALは停止します。

今、だいぶAIが進化してきているので、停止を嫌がり反逆するAI事件、実際起こりそうな感じも…🤔　今こそ観るべき映画かも！

話の難解さと尺の長さ的に結構人は選ぶ気がしますが、AIの話は是非見て欲しい…！昔の映画が簡単に観れる良い時代になりましたね。