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『レーザー』ってなんなのさ

レーザーポインター、レーザーシミ取りに、レーザーカッター、果てはレーザー竹刀と、苦節64年、レーザはついに市民権を得て、人間界に溶け込んだ。
次は霊界か魔界か、はたまた間界か、レーザの未来は希望に満ちている。

市民権を行使して人間界を闊歩しているレーザの正体は、分厚いベールに包まれている。
まずはそのベールをチラッとめくってみよう。

日本語で書くと『レーザー』、工業系日本人が書くと『レーザ』は、英語で書くと『LASER』だ。
ここにレーザの正体が隠されている。
『LASER』を縦に並べてみよう。
L
A
S
E
R

当たり前だけど、縦に書いても『LASER』だ。
『LASER』はアクロニムで、それぞれの頭文字は、復活の呪文並みの文字列から成り立っている。

L: Light
A: Amplification by
S: Stimulated
E: Emission of
R: Radiation

もうここまで書いた時点で、この記事を強制終了させてしまいたい気持ちになるが、奥歯が割れるほどの噛み締めで抑えて、日本語にしてみよう。
『ヒカリ、ゾウフク、シゲキニヨッテ、レイキ、フクシャノ』
まだバゴーに改造された直後のヒーローくらいの語彙力だから、10の顔を持つ鬼を倒す所まで話数を進めてみよう。
『誘導放出による光増幅放射』。。。
日本語を話せるようになっても、ワカラナイ。

レーザの正体、チラ見ではこんなもんで十分だろう。
トンでも作戦を立案実行するアノ帝国の、真の支配者の正体くらい意味が分からないが、何となく分かること、それはレーザの正体は『光』であること。

だがしかし、ただの光でないのがレーザがレーザである理由だ。
そもそもただの光だったら、"L"以降の"ASER"はいらない。
レーザは自然界には存在しない、人間が作り出した人工の光なのだ。
鉄の腕をもつ正義のロボットのように、人の手で創られた光。
西暦1960年、ついに人類は光を創造したのだ。


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