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音楽の本質はコミュニケーションツール(そしてわたしは失敗した)

どういう音楽が好きか? それは挨拶みたいなものだ。

だけど侮れない挨拶。他人から瞬時に判断されてしまう。センスのいい人、悪い人。気の合う人、合わない人。

若いころ、音楽の入手経路がわからなかったわたしは迷走した。

迷走し、ラジオ番組にそれを求めてしまった時期がある。DJはやたら古い音楽をかけた。わたしの親の世代の音楽だ。ビートルズが多かった。

当時の気持ちを言語化するなら、「わたしは音楽という他者(同級生)とのコミュニケーションツールを求めていた」のに、見事にズラされてしまった。

結果、わたしが買ったはじめての洋楽CDはイーグルスのベスト盤となる。

まだ傷が浅い。これは今の素直な感想だ。カルチャークラブとかでなくてよかった!

カルチャークラブのこの曲もラジオ番組でよくかかっていた(普通にいい曲)

イーグルスは売れたバンドだけあって、ボーカルもギターもアレンジもいい。カントリーナンバーは今聴くと味があるし、なんならオシャレでもある。

今もSpotifyでシャッフル再生しているアーティストのひとつだ。ちなみに、シャッフル再生してて気づいたのだけど、B’zの「ZERO」はある曲の完全なパクリだ。

部屋でこの曲がかかっていたとき、奥さんが「これ、B’zのカバー?」と聞いてきた。「こっちが本家です……」

しかし、わたしが買ったベスト盤は微妙。音楽性の変化が激しすぎる。バリバリのカントリーからはじまり、アルバム後半にはディスコになる(この世代のアーティストは、ある時期に全員が熱病のようにディスコを取り入れている)。

同級生のN氏にこのアルバムを貸したところ、彼はものすごく残念そうな顔をしてアルバムを返却した。「1曲目しか良くなかった」

1曲目はカントリー時代の名曲「テイク・イット・イージー」だからわかるのだけど、超絶名曲「ホテル・カルフォルニア」を聴いて何も思わないのはさすがにどうだろう……。

聴いたことのない人は人生損してるので一度聴いてみて。

ともあれ、わたしは他者とのコミュニケーションに失敗した。

次に買ったのは、ビートルズの赤盤・青盤だった。はじめに聴いたときに衝撃が走った。なんて斬新な音楽なんだ!

「音楽をまったく聴いてこなかった人間が何を言ってるんだ」が今思うところなのだけど、とにかく当時の私はそう思った。これはいける!

高校の友人ダルシムにこのアルバムを貸す。
「古くさくて、無理やったわ」
わたしとまったく逆の感想なんだが。

ダルシムはいろいろなところに出てくるので探してみてね(↓)

わたしのコミュニケーションはまた失敗した。

思えば、音楽によるコミュニケーションが成功した試しがない。大学のときに聴き始めたデスメタルは明らかに他人を遠ざけた。

ヘヴィメタルでキャンパスライフを台無しにした女子大生の話

チャットで少し会話が続いた女子に、ハードロックバンドの名前を出した瞬間、すべてのコミュニケーションが途絶えたことを鮮烈に覚えている。

わたしはもう手遅れだけど、音楽を他者とのコミュニケーションツールという位置付けでとらえるなら、素直に流行りの音楽を聴いておけばいいのだと思う。

売れる音楽はそれなりにいい曲だ。「時代性」はあるようであまりない。音楽は時代時代での焼き直しなのだから。

大学の同級生で、気になる女の子が好きな音楽を勉強するやつがいた。当時は、なんてチャラいやつだ、こういう人間にだけはなりたくないと思ったが、極めて合理的な考え方だ。

彼は、音楽のコミュニケーションとしての本質をとらえている。

わたしは一周した音楽のとらえ方をさらに一周させ、好きな音楽を聴こうと思っている。自分のためだけに音楽を聴く。

そう決めた結果、YOASOBIばかり聴いている。

日本で一番コミュニケーションがとりやすい人間になってしまった。

読んでくれてありがとう! 感想もお待ちしているね!

▼ロック氏はこんな人だよ▼

▼こんなところがロックスター▼

  • 楽器が病的に弾けないので筆でミュージシャンに

  • 引っ越しを14回して自分探し

  • 8回転職したがすべて失敗 ⇒ FIREの精霊に進化!

【渾身のオルタナティブ・バンド小説】

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