見出し画像

初めてのお部屋探し~内見に行く~

 不動産屋さんに行ってから約1週間後の木曜日、候補物件の内見に行ってきた。
 この日の大阪の最高気温は34℃。午後3時前という1番暑い時間帯に、担当のケースワーカーさんと施設から駅前の不動産屋さんまで歩いた。

 不動産屋さんに付いて一息つく間もなく、早速内見に出ることになった。
 お店の車で行ってもらえるのかと正直ちょっと期待していたら、どの物件もお店から近いからと歩いて行くことに。
 この暑い中またさらに歩くなんて…。帰ってから熱中症にならないかが少し心配である。

 まず最初に内見したのは、よく行くスーパーのほぼ近くの物件だった。
 階段を2階に上ってすぐの部屋だった。もしここに住むのだとしたら、部屋の位置的にもずいぶん分かりやすそうである。
 中に入ると、すぐ右側に小さなキッチン、左側にはビジネスホテルにあるようなユニットバスがあった。
 そのまま真っすぐ奥に進むと、8畳ぐらいの部屋があった。
 電気もエアコンも収納スペースもある。しかも収納スペースはかなり広い。
 部屋の突き当りにあるベランダには、洗濯機を置くスペースがあった。ベランダで洗濯をしなければならないということは、雨の日や冬はたいへんそうだなあと思った。
 そういえばこの部屋に入った時から、不動産屋さんの担当者の他にもう一人人が増えていることに気がついた。どうやらその人が大家さんのようだ。
 「キッチンもIhに換えるし、電気もLEDにするよ。その方が電気代も安くなるから」
 部屋を見て回っている時に、大家さんからそのようなことを言われた。
 なんと、これはありがたい!これから住み続けるであろう部屋の大家さんが、ここまで親切に対応してくださるのはとても助かる。
 部屋も思っていたよりも広く、大家さんの対応も良いなら、狭いユニットバスを妥協してでもこの部屋で良いかもと1か所目にして思った。

 続いて内見したのは、施設から駅までの歩行ルートからは少し外れたところにある物件だ。
 こちらも2階に上ってすぐの部屋だった。だが各部屋のドアが横並びになっているため、間違えて隣の部屋のドアを開けてしまいそうなのがちょっと不安である。
 中に入ると、こちらもすぐ左側にユニットバスがあった。たださきほどの部屋に比べて、こちらのユニットバスの方がトイレと風呂の間に少し余裕があって広かった。
 奥の部屋はさきほどのところよりも狭かったが、部屋の中にキッチンがあるのは便利かもと思った。
 少し予定外だったのがベランダに出られなかったことである。ワーカーさんが言うには、ベランダがかなり汚れていて、どこからか水がポタポタと落ちてきているらしい。
 ユニットバスが広いのと、部屋の中にキッチンがあるのは、1か所目の物件と比べて確かに良かった。しかし部屋が狭く、ベランダが汚れているというのはやはり気になった。

 最後に内見したのは、通院している心療内科に近い物件だった。
 そこは本当に心療内科のすぐ近くだった。
 だが部屋は4階にあって、おまけにエレベーターはない。だから1階から4階まで階段で登らなければならない。しかもその階段は螺旋階段のように狭くてとても急だった。部屋に行くだけでも大変だったのは言う間でもない。
 息切れしながらも中に入ると、早速給湯器があった。これまでの候補物件の中でも、この部屋だけが唯一オール電化である。
 さらにこの部屋だけがトイレと風呂が別れていた。あの狭くて急な階段を4階まで登るのは大変でも、トイレと風呂は別々の方がいいよなあと心が揺らぐ。
 部屋の広さは2か所目とそれほど変わらなかった。あとベランダからの風通しが心地よかった。
 だが当然ながら戻るにはさきほどの狭くて急な階段を下まで降りなければならない。
 登りはまだなんとかなったが、下りの方がものすごく怖かった。
 どうにか下まで降り切った時には、冗談抜きで登山でもしたかのような疲労感だった。
 いくらオール電化で、トイレと風呂が別れていても、狭くて急な階段を毎日上り下りしなければならないのはかなりきつすぎる。この物件はすぐに除外することにした。

 内見を終えてそれぞれの部屋のメリット・デメリットをいろいろと考慮した結果、部屋が広くて大家さんの対応が良く、しかも移動の便も良いことも分かったので、1か所目に内見した部屋に決めた。現在審査のための書類を作製しているところである。このまま順調にいけば、たぶんお盆明けぐらいには入居できそうかもということだ。
 人生初の一人暮らしに向けて、とりあえず少し目途がたっただけでもほっと一安心である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?