ホーキング青山さん
数日前の深夜2時過ぎ、トイレに起きたついでに、何となく開いたフェイスブックの友人の書き込みで、ホーキング青山さんが亡くなられたことを初めて知った。
ホーキング青山さんとは、たぶん日本では初めてだと思われる身体障碍者のお笑い芸人である。
少し調べてみたところによると、どうやら2023年の12月12日に50歳の若さで亡くなったそうだ。まだあまりにも早すぎる。
私にとってホーキング青山さんといえば、学生時代に読んだ彼の著書『笑え!五体不満足』に、障碍者でも下ネタや性について赤裸々に語れる人がいるんだと衝撃を受けた。今思うと、私が詩やエッセイなどの文章で、それとなく性をテーマに書くようになった直接的なルーツは彼だったのかもしれない。
そういえば『笑え!五体不満足』の中で、今でも印象に残っているエピソードがある。それは「俺にも地球を救わせろ」という話だ。
普段車いすで生活している青山さんが、外出先でやっていた24時間テレビのチャリティー募金に寄付しようとしたところ、「あっ、だいじょうぶですよ」と丁重に断られたという。
今はどうなのかは分からないけれど、障碍者があの募金に寄付しようとすると断られるのかとショックだった。チャリティーっていったい何なのだろうかと考えさせられるエピソードだった。
今でも障碍者が24時間テレビの募金に寄付しようとすると断られるのだろうか。その期間中にイオンに行った時などにあえて試してみたいと思いつつ、なかなかその勇気が出ず今だに試していない。
それからしばらくして、Mixiでホーキング青山さんと繋がることができた。ほんの少しだがメッセージでやり取りできた時は、ドキドキしたけれど嬉しかった。
Mixiでの書き込みで、彼がユーチューブをされていることを知って、たまにではあるが見させてもらっていた。
ライブのお誘いがきたこともあったけれど、場所が東京だったので断念した。今思うと、あの時ライブに行っておけばよかったと後悔している。
じつはホーキング青山さんも、私がもう少し物書きとして名が知られるようになったら対談してみたいと思っていた人の一人だった。障碍者とセックスについてたくさん語り合ってみたかった(もちろんまじめな意味で)。
改めてホーキング青山さんは、障碍者の芸人の先駆けでもあり、障碍というものを自然体で語ることができる人のパイオニア的な存在でもあったように個人的には思う。ご冥福をお祈りします。
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