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2022年12月の記事一覧

四、彼と世界と私の天秤

四、彼と世界と私の天秤

――英雄を失った世界は次に統治者を求めたのだ。それもまた、己の肉だというのに。

四、彼と世界と私の天秤

彼はその一人分の背中に、世界を背負っていたのだ。私がこうも切なく思うのは、彼がそれを苦痛に思っていなかったことだろう。
立場が変われば優先するべきものも変わる。私と彼は同じ天秤を持っていたが、掛けるものの重さが違った。
彼にとって世界は重すぎた。それが立場ゆえの責任だったのか、彼自身の世界愛

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