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成人の日だからこそ考えたい!教員になる前に経験すべきこと

成人の日に寄せて ― 教員を目指す学生のうちにやっておくべきこと

成人の日を迎える皆さん、おめでとうございます。人生の節目とも言えるこの日、これからの自分の生き方や目標について改めて考えるきっかけになっている方も多いのではないでしょうか。特に教員を目指す学生の皆さんにとって、学生時代は「教員としての土台」を作る貴重な時間です。

ただ、私が教員として働いてきた経験から言えるのは、学生時代にしかできないこと、教員になったらなかなかやりにくいことが意外と多いということ。そして、それらを経験しておくことが、後々の教員生活をより充実したものにしてくれるということです。

この記事では、「教員を目指す学生が学生のうちにやっておくべきこと」について、私の考えをお伝えします。特に、「教育以外の分野で働く人とのつながりを広げること」の大切さについて詳しくお話ししたいと思います。

1. 教員になったら、やらなくなることって?

まず最初に、教員になった後の生活を少し想像してみましょう。教員は、子どもたちと向き合い、日々の授業を行い、保護者対応をし、学校運営にも携わる――非常に多忙な職業です。自分の時間を確保するのが難しいのはもちろん、学校という特定の環境にどっぷり浸かる生活が続きます。

この環境がもたらす大きな特徴の一つが、人間関係の範囲が限られるということです。教員は、同じ職場の教員や保護者、そして子どもたちと接する機会が圧倒的に多くなります。そのため、教育現場の外の世界や視点を取り入れることが、どうしても難しくなることがあります。

2. 学生時代に「教育以外の世界」に触れることの大切さ

では、教員になる前の学生時代に、なぜ「教育以外の世界」に触れておくべきなのでしょうか?その理由を具体的にお話しします。

① 教育現場以外の価値観を知ることで、視野が広がる

教育現場にいると、どうしても「教育的な考え方」に偏りがちです。それ自体は悪いことではありませんが、時には「学校の外の世界ではどう考えられているのか?」という視点を持つことが重要です。

例えば、企業で働く人の話を聞くと、学校では当たり前だと思っていることが、社会全体では全く通用しないこともあります。そうした「価値観の違い」を学生時代に経験しておくことで、将来教員になったときに、より柔軟な考え方で子どもたちに接することができます。

② 社会の変化に敏感になる

私が学生時代にもっと意識しておけば良かったと思うのは、社会の変化に敏感でいることです。特にデジタル化や働き方の多様化など、社会は日々変化しています。こうした変化を感じ取り、教育現場にどのような影響があるのかを考える力は、教員になってから非常に役立ちます。

例えば、IT企業にインターンシップに行ったり、医療や福祉分野のボランティア活動に参加したりすることで、さまざまな分野の現場を知ることができます。こうした経験は、将来的に「教育を社会にどうつなげるか」を考える上で大きな財産となるでしょう。

③ 子どもたちに「リアルな社会」を伝えられる教員になる

子どもたちにとって、学校は「社会に出るための準備の場」です。つまり、教員は子どもたちに「社会とはこういうものだよ」と教える役割を担っています。

しかし、教員が「教育の世界」しか知らなかった場合、本当にリアルな社会を子どもたちに伝えることができるでしょうか?それよりも、教育以外の分野を経験している教員の方が、現実的で説得力のある話を子どもたちに伝えられるのではないでしょうか。

3. 教育以外の人脈を広げる方法

では、実際に学生のうちに「教育以外の人脈」を広げるためには、どのような行動を取ればよいのでしょうか?具体的なアイデアをいくつかご紹介します。

① インターンシップやアルバイトに挑戦する

教育業界以外の会社でインターンシップをしたり、アルバイトをすることで、学校とは全く異なる働き方や価値観を知ることができます。例えば、接客業や事務職でアルバイトをすると、「コミュニケーションスキル」や「時間管理の重要性」を学べるでしょう。

② 社会人向けのイベントに参加する

学生時代に、積極的に社会人向けの勉強会やセミナーに参加してみましょう。さまざまな職業の人が集まる場で交流することで、新しい視点を得られるはずです。最近ではオンラインでの参加も可能なイベントが増えているので、ぜひ活用してみてください。

③ ボランティア活動を通じて幅広い人と関わる

教育以外の現場を体験するには、ボランティア活動もおすすめです。福祉施設での活動や地域イベントの運営補助など、普段関わることのない人々との出会いが得られます。こうした活動を通じて、多様な価値観に触れることができます。

4. 教育の現場で生きる「外の経験」

最後に、学生時代に広げた人脈や経験が、教員になってどのように活きるのかを考えてみましょう。

① 保護者とのコミュニケーションがスムーズになる

保護者は多種多様な職業についています。そのため、教育の枠を超えた視点を持っていると、保護者との会話も深みが増します。たとえば、保護者の職業や生活スタイルについて理解を示すことで、信頼関係を築きやすくなります。

② 社会とのつながりを教育に取り入れる

「社会で働く人とのつながり」があると、学校行事や授業に外部の力を借りることができます。たとえば、特別講師として保護者や知人を招いたり、職業体験の場を広げたりすることが可能です。こうした活動は、子どもたちにとって非常に刺激的な学びの機会となります。

5. まとめ ― 学生時代にこそ外の世界を知ろう

教員を目指す皆さん、学生時代は「教育」だけに専念する時期ではありません。それ以上に、教育以外の世界を知り、人脈を広げることが、教員になった後のあなた自身を支える大きな財産となります。

社会の変化を敏感に感じ取れる教員、子どもたちにリアルな社会を伝えられる教員になるために、今できることから始めてみてください。成人の日という節目を迎えた今こそ、未来の自分のために、勇気を出して新しい世界に足を踏み出してみましょう。

今日はここまで。
教員を目指す学生のうちにやっておくべきことについてお話ししました。
また次回。

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