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『パワハラかも』と怯えるけど、それでも伝えたい教員の本音

「パワハラかも」と怯えるけど、それでも伝えたい教員の本音

私は、若手教員の育成に携わったり、授業や児童指導上の問題などに関して情報が集まるような役割をしています。若手教員にも「おじさん」「おばさん」教員たちにも相談されたり愚痴られたりすることが多くあります。
教育現場にいる「おじさん」「おばさん」教員たち。彼らは、長年の経験から多くのことを学び、子どもたちや学校全体を支え続けてきました。でも最近、「これってパワハラだと思われないかな?」という不安から、若手教員に本音を伝えられないことが増えているようです。

「伝えたいけど、怖いんだよね」
「何も言わない方がいいんじゃないかと思う」

そんなベテラン教員のためらいや葛藤を、私が代わりにnoteで伝えます。彼らが今、若手教員に向けて本当に言いたいこと。パワハラなんかじゃない、子どもたちと教育現場を支えるための、本音のメッセージです。

1. 「叱ることは、子どもを守るために必要なんだよ」

おじさん・おばさん教員の本音

「叱るとパワハラだと思われるんじゃないかって怖い。でも、間違ったことは間違いだと教えないと、子どもたちが困ることになるんだ。」

代わりに伝えます

叱ることは、子どもたちの成長を支えるために欠かせないことです。問題行動やルール違反を見過ごしてしまうと、子どもたちは「それでいいんだ」と勘違いしてしまいます。

叱ることは、子どもを否定するのではなく、「行動」だけを指摘すること。叱った後、「あなたのことが大切だから伝えたんだよ」とフォローすれば、子どもは必ず理解します。

叱ることを恐れないでください。叱ることは、子どもたちの未来を守るための愛情です。

2. 「教室に秩序があると、子どもたちは安心するんだよ」

おじさん・おばさん教員の本音

「授業中、うるさい子どもたちを注意しにくい。自由な雰囲気は大事だけど、秩序がないとクラスが崩れてしまうんだ。」

代わりに伝えます

子どもたちにとって、秩序やルールは「安心感」につながります。自由すぎると、何をすればいいのか分からず、不安になってしまう子もいます。

だからこそ、学級経営では「メリハリ」が大切です。楽しい時間は思い切り楽しむ。でも、やるべきことはきちんとやる。そんな秩序があるからこそ、子どもたちは安心して学ぶことができるんです。

毅然とした態度で伝えることで、子どもたちは安心します。勇気を持って、クラスのルールを守りましょう。

3. 「保護者対応は、冷静さと事実に基づいた対応が大切なんだよ」

おじさん・おばさん教員の本音

「保護者から厳しい言葉を言われると、つい感情的になりそうになる。でも、冷静に事実を伝えることが大事なんだよね。」

代わりに伝えます

保護者とのやり取りは、感情的になりやすい場面もありますよね。でも、そんな時こそ一呼吸置いて、冷静さを保つことが重要です。感情ではなく、子どもの様子や出来事を「事実」に基づいて伝えることで、保護者も冷静に受け止めやすくなります。

たとえ厳しいクレームでも、「子どもたちのために、どうすればいいのか」を一緒に考える姿勢が伝われば、信頼関係を築くことができます。

冷静に、事実を丁寧に伝える。それが保護者との信頼関係を築く一歩です。

4. 「自分を大切にして、休んでもいいんだよ」

おじさん・おばさん教員の本音

「若い先生たちが無理をしているのを見ると心配だよ。自分の時間を大切にしてほしいんだ。」

代わりに伝えます

教員という仕事は、どうしても自分を後回しにしがちです。でも、自分を大切にしないと、子どもたちにも良い影響は与えられません。

時には休んでリフレッシュすることで、新しい気持ちで子どもたちに向き合えるんです。「休むことは悪いこと」なんて思わないでください。あなたが元気でいることが、子どもたちにとっても一番なんです。

無理をせず、自分を大切に。休むことも大切な仕事の一つです。

5. 「もっと頼ってほしいんだよ」

おじさん・おばさん教員の本音

「困っていそうなのに相談されないと、手を貸していいのか分からない。でも、頼ってもらえると嬉しいんだよ。」

代わりに伝えます

経験豊富な先生たちは、失敗も成功もたくさん経験しています。そんな経験が、あなたの助けになることもあります。遠慮せず、もっと頼ってください。

「こんなことで相談していいのかな?」なんて思わないでください。どんな小さなことでも、相談されることは、ベテラン教員にとっても嬉しいことなんです。

一緒に考えることで、解決策が見つかることもあります。あなたは一人じゃありません。

6. 「授業の進め方に迷ったら、基本に立ち返ってほしい」

おじさん・おばさん教員の本音

「授業を見ていると、若い先生たちが新しいアイデアを取り入れようとしているのが分かる。でも、基本が崩れてしまうと、子どもたちがついてこられなくなるんだよね。」

代わりに伝えます

新しい授業スタイルやICTの活用は素晴らしいことですし、子どもたちの興味を引き出すために必要です。でも、授業がうまく進まないと感じた時は、基本に立ち返ることが大切です。
•授業の導入はシンプルに、分かりやすく。
•目標や学習の流れを子どもたちと共有する。
•板書や発問を工夫し、子どもたちの理解を確認しながら進める。

基本を押さえた上で、新しい試みを取り入れると、授業が安定し、子どもたちも安心して学ぶことができます。

「基本は大事」――これはベテラン教員たちが経験から感じていることです。困った時は、ぜひ基本に戻ってみてください。

7. 「クラス運営に悩んだら、ベテラン教員のやり方を真似してみて」

おじさん・おばさん教員の本音

「学級経営で悩んでいる若い先生を見かけると、もっと具体的な方法を伝えたい。でも、言いすぎると押し付けに感じるかな…と思ってしまう。」

代わりに伝えます

学級経営は、先生の個性が出る部分です。だからこそ、「こうあるべき」と型にはめるのは難しい。でも、「うまくいかないな」と感じた時は、ベテラン教員のやり方を真似してみるのも一つの方法です。

例えば:
•朝の会や帰りの会で、しっかりと一日の振り返りを行う。
•日直や係活動を活発にし、子どもたちに役割と責任を持たせる。
•トラブルが起きた時は、クラス全体で考える時間を作る。

ベテラン教員たちは、試行錯誤を繰り返しながら、こうした「基本の型」を作っています。そこからヒントを得て、自分のスタイルにアレンジしてみると、学級経営の悩みが少し軽くなるかもしれません。

真似することは、学びの第一歩です。 遠慮せず、いいと思ったやり方を取り入れてみてください。

8. 「自分の失敗を恐れずに、子どもたちと一緒に成長してほしい」

おじさん・おばさん教員の本音

「若手の先生たちは完璧を求めて頑張りすぎている気がする。でも、失敗から学ぶことの方が多いんだよ。」

代わりに伝えます

子どもたちの前に立つ先生として、失敗したくないという気持ちはよく分かります。でも、先生だって人間です。完璧である必要はありません。

授業がうまくいかなかった時、子どもたちが思った通りに動いてくれなかった時、それは「失敗」ではなく「学びのチャンス」です。子どもたちに「先生も一緒に成長しているんだよ」と伝えることで、子どもたちも安心して挑戦できるようになります。

「失敗しても大丈夫。一緒に学んでいこう。」
そんな気持ちで子どもたちに向き合えば、教育現場はもっと温かく、もっと成長しやすい場所になるはずです。

9. 「本音を言い合える関係を、少しずつ築いていこう」

おじさん・おばさん教員の本音

「若い先生たちともっと本音で話したい。でも、距離感を間違えたくないんだよね。」

代わりに伝えます

世代や経験の差があると、お互いに遠慮しがちです。でも、本当は**「もっと気軽に話せたらいいな」**と、ベテラン教員も感じています。

いきなり深い話をするのは難しいかもしれません。だからこそ、日常のちょっとした挨拶や会話から始めてみてください。
•「今日の授業、どうだった?」
•「最近、困っていることある?」

こうした何気ない言葉が、本音を言い合える関係を作る第一歩です。

ベテラン教員たちも、若手教員の意見や考え方を知りたいと思っています。少しずつ、遠慮のない関係を築いていけたら、教育現場はもっと働きやすくなるでしょう。

10. 最後に:それでも、言葉を届けたい

「パワハラかも」と怯えて言葉を飲み込むベテラン教員たち。でも、その言葉の根底には、「子どもたちのために、若手教員を支えたい」という強い思いがあります。

私が代わりに伝えたこれらの言葉が、あなたにとって少しでも役立ち、心に届くことを願っています。

世代や立場を超えて、お互いに支え合い、子どもたちにとって最高の教育を作っていきましょう。ベテラン教員の本音を受け止め、あなたの教育に活かしてもらえたら、それはきっと、未来の子どもたちの成長につながります。

でも、そんな「おじさん」「おばさん」教員にも課題がこともありますよね。。。
そんな若手側からの目線はまたのお話ですね。

今日はここまで。
『パワハラかも』と怯えるけど、それでも伝えたい教員の本音についてお話ししました。
また次回。

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