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2017特別支援学校読書イベントの記録 夏 演劇で本に入り込むイメージを作る

2016年は、一気にイベントらしさを見せた、とても賑やかな会となった。

2017年。私は変わらずACT-Fに所属していた。
去年もやっていただいたからという実績があるため、カンパニーへの依頼も、学校への依頼もすんなりと通ったと思う。

今年は、よりイベントらしさを出したいという気持ちがあった。
なんとしても、これを定着させたいという野望があった。
この時、私は学校司書4年目。この自治体では異動の年を過ぎていたから。
今年度こそ最後かもしれない。

『夏休み』のイメージで制作をしていくことになった。
タイトルは「図書館バス」
今回は、イベント全体によりストーリー性があるように構成が仕上がってきた。

夏休みになり、どこかに出かけようとする学校司書の私。
バスに乗り込んでもどこに行くか決まらない。
すると、海チーム、山チームにわかれた、メンバーたちが私に絵本や歌や演劇を駆使して、プレゼンをし始めるというストーリー

どこに行くか決まらないので、山のように荷物を持っている。

学校司書、ピアノ、海チーム、山チームという構成なので、それぞれの練習のときは、床に座って眺めたりしている。
役者さんが読むのはとても楽しいし、みんなの構成が固まってくると、表情が生き生きと動き出すね。見ていて楽しい。私も本を読むと、ピアノがついたり、エフェクターかかったりと面白い。
苦悩はセリフを自分がいうこと。知らない人の前でなら演技もいいけど、学校のみんなの前で自分役での演技とか嘘臭くなることこの上なし。言葉を自分のものにして、ちゃんと話せたらいいな。

2017.7  私のfacebookより

絵本はたくさん人前で読んでいるけど、演技はまったく畑が違うとあらためて思った経験だった。


逆視点

定番の手遊びあり、読み聞かせた絵本にまつわる山チームのクイズがあったり、釣りも楽しい!と言う海チームは児童たちを海に見立てた釣りごっこ遊びなど、何回も思い出したり、ダイナミックに今読んだ絵本を体感する仕掛けがあった。生演奏と効果音も入り、豪華なイベントとなった。

根底のテーマは、私のいつも思ってることで、たくさんの世界でみんなが飛び回れますようにってこと。思うようにいかないこと、それは誰でも色々あるんだけど、たぶんどこかに納得のいくおとしどころがあるんだよ。それもとても幸せな選択肢が必ずある。みんなが、わたしも、それを選んで、楽しく人生を送れるため、あらゆる手段を尽くしてほしい。だから、そのためのひとつの手段として私は本を読むことを伝えたい。みんなみたいに、アーティストでも、演技者でもないけれど、あなたのために本を読みたい。誰でも。

2017.7     私のfacebookより

この頃から、想い自体は変わっていない。「おとしどころ」というと、なんだか後ろ向きな感じがするが、「腑に落ちる」そういうイメージだと思う。このあとの記載がある。

そういえば、最近本を持っていると自然に「読んで」って言われるようになりました。公民館、お店、廊下、道ばた、病院、友達のうち…。嬉しいこと。

2017.7 私のfacebookより

この当時、すごく言われていた。なんだかんだと絵本を抱えたまま、あちこち出歩いていることが多かったため、友人の家にお届けモノをもっていったときにその玄関先で子どもたちにとか、ランチを食べに行った際にたまたま同席した知人にとか、そこで大笑いをしたり、時に泣いてしまったり。絵本を通じて、読むことを通じて、人とのコミュニケーションをしている実感があったのもこのころからだった。

イベント自体は、非常に豪華であった。そのため、満足感もあったと思う。ただ、今考えると、大きな問題が一つあった。これは、学校とは別の大きな企画が関わってやっていること。それを繋ぐのが、私の私的な関わりだということだった。これは、継続できない大きな要因である。またやりたいと思ってもできないということ。
このあと、次の年に私が残れたので、少し取り返していくことになるのだが、ここで異動になっていたら、良い思い出は残っても、次にはつながらなかっただろう。

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