平和ということ
急に重々しいタイトルで失礼します。
2025年新年。今年は昭和100年、戦後80年の節目という事を知り、またノーベル平和賞のニュースもあり長崎→広島を旅してきました。
脳卒中明け?コロナ明けみたいな書き方になってますが、、、。
脳の血管がプッツンしちゃうかもしれないので退院後すぐは飛行機ダメと言われていたんです。
旅行好きなわたしはウズウズしてましたが主治医のOKもありドキドキでしたが飛行機に乗って行ってきました。
昨年の秋に50年ぶりにノーベル平和賞を日本の団体が受賞したと団体代表の方が夢じゃ無いかと言ってホッペをつねっているニュースを目にしてその代表の方にキュンとなってしまいました。
よく考えたらこれまでに何も学ぶでもなく被爆国日本に生まれ育ってきたわけで。でも何も知らないと気がついたのです。
このまま無知なまま異国の方々には被爆国日本人の人と思われちゃうじゃん!
これはダメ!学び直そう!それなら現地に行ってみようと何だかよく分からない熱が高まったのです。
2つの都市に行った結果、
いま私は生まれ変わった気持ちになりました。
どうしてもっと早く行かなかったのだろうって
後悔さえ生まれました。そしてまだ訪れた事が無い方は是非行っていただきたいです。
平凡ですが、平和という事がどれほどに尊いものかを思い知らされたのです。
平和があるから好きな音楽も聴けて、好きな人に会ったり、美味しいものを食べたり、仕事ができたりするんだと。
そして今、この平和が脅かされているという事も知りました。
自分はちっぽけで何か出来るわけでも無いですが....。ここに思った気持ちを残しておこうと思います。
長崎へ行って思ったこと
街全体が昭和と令和が7:3ぐらいで混在していて急にタイムスリップ状態でした。
空港からすぐに平和公園へ教科書で見た記念像はイメージよりもとても大きく鮮やかなブルーで立っていました。少し離れた場所に爆心地の慰霊碑があります。
観光名所も多い長崎
異国情緒ある街並みは美しく、高台には洋館が建っていて雰囲気が素敵だったのでたくさん歩きました。
世界の三大夜景のひとつでもある稲佐山の夜景も楽しみました。
学んだことですが、戦時中、立地的にあまり空爆の被害を受けておらず原爆の威力や効果を確かめるために長崎が選ばれたそうです。
こんなに美しく復興されると誰もが思えなかっただろうなと思います。地上の銀河と言われているそうです。とにかく美しい眺めでした。
平和公園も原爆資料館も異国の方々が本当に多かったです。
長崎ー福岡間はバス、福岡ー広島間は新幹線で移動。正味4時間ぐらいで移動できました。
広島へ行って思ったこと
こちらの街は長崎と違い、都市開発が進んで大きな商業施設も立ち並び、特に広島駅はとても大きく驚きました。
長崎もですが、広島も路面電車が主流の交通手段となっていてとても便利でした。
平和公園へ
建築にもとても興味があり日頃から建物を見るのも大好きですが、原爆死没者慰霊碑は丹下健三氏とイサムノグチ氏による設計です。オバマさんも訪れた事で世界からも注目されました。
被爆者の霊を雨露から守りたいとの思いでアーチ型の屋根の構造になっているそうです。
真っ直ぐ先には原爆ドーム。ハッとしました。
慰霊碑に手を合わせて顔を上げると目に飛び込んで来ます。
過ちを絶対に忘れるなよ!と言われている様にも感じました。
この慰霊碑を作るきっかけになったのは、その時の広島市長がアーリントン墓地で見た慰霊碑に感動したからだそうです。
爆弾を落とした国の文化に感動して取り入れるという感じ不思議ですがこのモニュメントがある限り人類は間違いを起こさないであってほしいと思いました。
路面電車を降りて、大通りを渡るとすぐに原爆ドーム。肌が黒い人、白い人、アジアの人、たくさんの異国の方々が涙を流しながら説明書きの看板を見ていました。その姿を見て、ジーンとなりました。遥々異国の地まで来て、泣いてくれるこの人達はなんて優しい人たちなんだろうと。
原爆ドームの側に来ると空気が重たく息も詰まる感じがしました。爆発の凄まじさがビジュアルで迫ってきて、怖くも感じます。
Googleのストリートビューで入れないドームの中も見られるようになっていました。是非。
そして、広島の人々。
日常にこの原爆ドームがあるということ。
通勤の時、友達に会う時、家に帰る時、病院に行く時、路面電車から見える風景。
勝手な私の気持ちですが、
どんな思いで日々過ごしているんだろうと想像したら心がキューっとなりました。
あまり知られていないのですが、広島の爆心地にも行きました。原爆ドームからすぐの路地にひっそりと碑が立っています。
町医者の病院の壁づたえにひっそりと。
東京へ帰る日
もう一度、慰霊碑に手を合わせたいと思い空港へ行く前に寄りました。
すると驚いた事に前述で書いたノーベル平和賞を受賞し、夢じゃないよね?とほっぺをつねっていたその人が!慰霊碑前で報道陣に囲み取材を受けていたのです。
偶然の遭遇に感動してしばらくお話を聞きました。核なき世界、いまノーベル平和賞を受賞し、1番注目を浴びる時だからこそ訴えたい。とお話しされていました。
自分は何者でも無いですが、この旅で地球上に約10,000発の原爆が存在し、その大半はアメリカとロシアが保有している事実を知りました。
そして行方知れずの核も数発あるそうです。(AirTagつけてよっ笑)敵国の抑止のための保有だとしても恐ろしく感じました。
日本だけが唯一の被爆国だからこそノーベル平和賞の受賞ができたわけで、核の無惨さを訴えられるのだと思います。とても意味をなすものと思いました。何が出来るわけでも無いですが、ここに残す事で誰かに知ってもらえたら嬉しいです。
まだ訪れた事が無い方は是非に。
追記
先程、記事をご覧になった方のコメントで思い出しました。現地の方に教えていただいたのですが、私の様に広島ー長崎間を移動して二重被曝に合われた被爆者もいて、その方の話が映画化されるとのことでした。
その監督はジェームズキャメロン!
ちょっと鳥肌が立ちました。今、このタイミングでハリウッド映画の題材として取り上げられる事に興奮します。オッペンハイマーも素晴らしい映画でした。
世界から今、注目される事には意味があるはずです。この地球上から一刻も早く戦争も核もなくなってほしいと強く願っています。
帰りは広島ー羽田 夕日が美しすぎました。右側には富士山も。ホントに良い旅でした。