タッチポイントごとの貢献度を測る、アトリビューションモデルとは?
マーケティング戦略を立てる際、1つのキャンペーンで複数の施策を同時に実施することが一般的です。例えば、テレビCMの公開に合わせて同じビジュアルのeメールを送信しWEBサイトへの訪問を促したり、紙DMでオファーを提供して購入を促す、といった具合です。
同じタイミングで複数の施策を実施することで、瞬発的な認知効果が高まり、受け取り手のマインドシェアが上がって「欲しい」気持ちを高めることに繋がります。
一方企業側に立つと、各施策単位での費用対効果が必須で、それに見合った予算で施策を実施することがマーケティング担当者に求められますよね。
こんな相談を受けたことがあります。
「最終的に紙DMを見て購入してくれたけど、実は同じタイミングでWEB広告もバンバンやってたんだよね。だから、DMだけの効果とは言い切れなくて・・・」
上記のように、キャンペーンの購入金額に対して、どの施策・タッチポイントが売上に貢献したか?はどう見たらいいのでしょうか?
例えばこんなケースです。
その答えは、キャンペーンの目的によって変わります。
この記事では、キャンペーン目的別にその貢献度を測る「3つのモデル」について、上記のケースを事例に紹介していきます。
WEB広告を担当されている方には、Google広告でコンバージョンを設定する際に目にしているおなじみのモデルかもしれません。WEB以外でも、マーケティングの成果をどう見るか困っているマーケティング責任者の方に、基本知識として読んでいただきたい内容です。
1、 目的が「認知」の場合
→ファーストタッチモデル
まだブランドが知られていない段階や新商品リリースのキャンペーンなど、消費者がブランド(商品)と初めて接触する広告やキャンペーンの場合、「知ってもらう」こと自体に重きを置きます。
そのため、売上の貢献度100%を最初の接点となったタッチポイントに寄せる、という考え方です。
2、目的が「短期的な売上獲得」の場合
→時間減衰モデル
1日や2日などの短期キャンペーンの場合、コンバージョンに最も近いタッチポイントを評価するモデルです。短期間で買ってもらうことがゴールのため、最終的に買う意思決定をしたチャネルに売上の貢献度100%を寄せます。
3、目的が「長期的な顧客維持」の場合
→リニアモデル
定常的なキャンペーンの場合、各タッチポイントを等しく評価します。それぞれの接点でコミュニケーションを継続することで、顧客とのつながりが強くなりコンバージョンに繋がった、という考え方です。
売上の貢献度はタッチポイントの数で按分します。
まとめ
今回は、3つのアトリビューションモデルについて紹介しました。
アトリビューションモデルでは、カスタマージャーニーマップの作成などを行い、まず企業と顧客のタッチポイントのスタートとゴールを把握します。
そして両者の間は、下記の図で「アシスト」と表現されているのが象徴的であるように、一歩ずつゴールに近づいていくようにコンテンツを設計することが大事ですね。
<本記事の引用元>
マーケティング先進国であるアメリカの全米広告主協会(ANA)が提供している、フュージョン株式会社のマーケティングeラーニング講座DCFM (DMA Certified Fundamental Marketer)より
▼「データ分析とテスト」サンプル動画(約7分)
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