「17c初頭のイングランド」10/16 政治思想史
17c初頭のイングランド
・法(マグナカルタ)の支配の伝統があった
・国王は議会の承認を得ずに法を通してはいけない
・17cになると法の支配の伝統が崩れだしていく
・王:課税
・議会:権利の請願を出す
・武力衝突→内乱に発展
国教会側:カルバニズム
長老派 vs 独立派
長老派
・教会組織型(トップダウン)
・軍隊(new army)あり
独立派(レベラーズ)
・個々の信仰が先にある(ボトムアップ)
・教会のような組織が大切なのではなくて、個々の信仰が大事なのだ!
・クロムウェルが有名
・1649年 チャールズ一世が処刑
→ピューリタン革命, 王政の終了
・クロムウェルの革命独裁
ホッブズ
・内乱状況をどうやって克服できるか?
・平和な秩序の確立を目指し、そのための政治思想を編み出す
・実践できることが大事
ペロポネソス戦史の英訳
・人間は何で戦うのか?
・平和の確立に向けた古典研究を行う
・数学(自然科学)に没頭
・ユークリッド幾何学
・フランス(パリ)に亡命
『リヴァイアサン』
・ピューリタン側からも王党派に転じたと批判される
・論証可能な厳密性・明晰性が必要とした
・みんな誤った迷信から抜け出すことができない状態になっている
→再現性が担保された理論によって、争いをなくすことができるとした
・1番の敵:アリストテレス
・目的論的考え方はナンセンスだとした
目的論:あらゆるものには目的があるという考え方
・人間は善く生きるために生きているというのは間違い!
・機械論的自然観
・世の中のすべては、原因と結果(作用・反作用)で説明することができるとした
・人間の相互関係:政治哲学の観点
・言葉の定義を大切にした
・同じ言葉を使っていても、定義が違えば異なる価値観になってしまう
『リヴァイアサン』の人間観
・ほとんどの政治哲学は既存の社会を前提として考えていた
既存の社会:不平等(格差)社会
・政治社会を最小単位(個人)にまで分解する
・人間の認識能力から、理論構築していく
認識能力:感覚・記憶・経験・判断の連鎖
・(人と人との対話の中で使われる)言葉によって文化を育む
・快楽を求め苦痛を避けるのが人間だ!
・アリストテレスとバッティング
・他者との比較が快楽に影響を与える
・自分の情念は他者との関係性の中(作用・反作用)でつくられていく
・道徳は絶対的(客観的)な基準ではなく、主観的なものだ!
道徳の政治論
・自然状態:政治権力が不在の状態
・個人がバラバラの状態
・限られたパイを巡って、争いが起こる
アリストテレスの自然法
・内面も外面も包摂するもの
ホッブズの自然法
・自然法は義務である
・一人ひとりが自然権(自己保存)を持って、自然状態の中に存在している
・各人が平和という思いを持っていれば自然法に意味が出てくる
・各人が、自己保存の延長線上に、死への恐怖を持っていれば、平和に近づく
→死への恐怖によって自然権が抑制される
主権的秩序のポイント
・立法権を誰がもつことができるのか?
・誰が主権者なのか?
・主権者の命令があって法律となり、行使される
宗教との関わり
・教会は、主権者の傘下に入らなければならない