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【読者感想文】白いしるし



白いしるし 西加奈子さん



バーでのアルバイトをしながら絵を描いている夏目香織。ある日彼女が、友人の紹介で訪れたギャラリーで出逢った、ひとつの真っ白い絵と、その絵を描いた間島昭史という男性に、まっすぐな深い恋をしていくお話し。




もうひたすらまっすぐだ。


恋に向かっていく。向かいたくないと頭では思っていても、身体と心が止まらない感じ。


過去の経験からも、友人の話からも、たくさん痛い目を見てきているはずなのに。


浮気されたり、失恋を2年間引きずったり、妻子ある男性を好きになってしまった友人であったり。



「99.9%で危険人物、でも私この人に恋しちゃう、止められなくなる、苦しむ」っていう未来しか見えていないのに。なのに出逢ってしまった目の前の相手に吸い寄せられていってしまう、むしろ吸い寄せられていっている感じ。


ふたりでは、会わないようにしようと思っていた。


あかん、あかん、と、小鬼が私の脳みそを散々叩いたが、結局は野性に勝てなかった。これは運命だ。


これはさ、本人はとっっても苦しいんだよね。


でも小説の一読者として、主人公を第三者からの目線で見ていると、「羨ましいな〜〜」って思っちゃうのが正直なところ。


あんなにも真っ直ぐに、誰かを好きになって。触れただけで泣けて。心がもうどうしようもなく動いちゃう事って、ね。苦しいんだけど、幸せなことでもあるよね。


いや本人はめちゃめちゃ辛いんだろうけどね。できればそんな苦しむ恋はしたくないけど…いやどうだろう、一回くらいはしてみたい気もする。魅惑の危なさへの好奇心。へへ



西加奈子さんの本は、この前のきいろいぞうもそうだったけど、愛がまっすぐ。




そこまで人を想うって、そんな簡単じゃないよな。でもそれが出来る人は、やっばり逃げてないんだな。って改めて思いました。



また、誰かをめっっっっちゃ好きになった時に読みたいな。


そんな、また読む時がありますように、、、!

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ありがとうございます。がんばった日の、コンビニスイーツを買おうと思います。

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