濹東綺譚
永井荷風 58歳。
濹東綺譚 =隅田川東側の話
向島区(現・墨田区)にある私娼街、玉の井が舞台。小説家(永井自身といわれている)と若い娼婦との出会いと別れのストーリー。
表紙カバーがなく、白と黒のみ。挿絵に白黒写真。本全体に鮮やかな色彩はありません。
この本が出版されたのは1937年。盧溝橋事件がきっかけで日中戦争が始まった年になります。
この時代、すでに活動写真という言葉は廃れ「映画」と呼ばれていました。そこをあえて昔の言葉を使う荷風。昔を懐かしんでいるのがわかります。
大正時代に育った人たちとの違い・・世代間ギャップ。いつの時代にも*あるある*ですね
著作&発行人 永井荷風 *自費出版
大学との対立で教授を辞める、家庭を持つことを拒否する、などひとり暮らしで自由に生きた荷風。
玉の井での写真を見ていると笑顔いっぱいですごく楽しそう。笑 今の時代に生きていたらもっとはじけていたかも!?
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玉の井、荷風の邸宅、銀座のカフェなど。荷風の価値観や当時の様子を知ることができます。
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