文学者となる法
内田魯庵 26歳。
文学者となるためのアドバイス本。と思ったらそうでもないようで、当時の文壇に対しての風刺と批評をこめた内容。
本の袋カバーにはAbraham Cowley(エイブラハム・カウリー)が書いた「The Grasshopper (バッタ)」という詩の一部。
▶︎遼東の豚の子=遼東之豕 中国故事
「ひとりよがりの私(=内田魯庵)が今の文学者のみなさんに贈ります」
自己啓発本かと思ったらまさかの「批判本」でした。😓
浮世絵師 小林清親(きよちか)による15色木版刷の折り込まれたページ。
よく見ると、さまざまな格好をした人たちが馬と鹿に乗って「是より文学国」にきてお茶屋の名物「骨抜きだんご」を食べに来ている様子。
馬と鹿に乗る人→「馬鹿」だそう🫢
見出しだけでも興味津々・・
ちなみに内田魯庵は山田美妙の「夏木立」のレビューを書いて有名になったそうです。
最初はこの本のタイトル通り、自己啓発本かなと思ったのですがなんかおかしい。と、翌朝もう一度本を見てみたところ、表紙裏のページを見過ごしていました・・。このページにすべての皮肉がこめられている。そして次ページの絵も批評のてんこもりです。
当時、世間的に見て「どうなの?」という薄い?文学者(または目指すもの)が多かったのでしょうか。
「あー、つかれた」という表情の挿絵。最後もまた皮肉で終わってます。
でも批判だらけのこの本。私もちょっと・・疲れたかも?!😁