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田山花袋 38歳。 明治40年前後からおきた自然主義文学の代表作家。ほかに島崎藤村がいる。 21歳から作家人生40年。 箱の中に本を入れるタイプのカバー ソフトカバーの本なのでしっかり厚紙ボックスで保護 ・・・ 義兄の太田玉茗 *花袋の妻の兄 ・・・ 口絵は洋画家の岡田 三郎助 ・・・ 著作者 田山花袋 発行所 佐久良書房 ・・・ 没落士族出身、早く父をなくし丁稚奉公をしたことも。少年期は漢詩、漢文、和歌などを学び自ら道を切り開いていった人。日露戦争では記者
夏目漱石 39歳。 この本を見て驚いたのがページが袋とじになっている「アンカット本」で、ペーパーナイフを使ってページをカットするのだとか。ちょっと面倒だけどなんとなく特別感がありますよね。 とはいえ、最初は「あ、ページがくっついている。製本ミスだ」って。でも思い直して調べてみたらこのままでいいのがわかりました… もうひとつ注目したいのが表紙よりページのサイズのほうが大きいこと。なのでページすべてが表紙からはみ出しています。カットしやすいようにこのようにしているのかな?
幸田露伴 22歳頃。 表紙に「新著百種」第五号。 イラストは百万塔と土偶。 露伴著 風流佛 よし岡板(版元) ・・・ 蝸牛(かたつむり)露伴 著 ・・・ 修行の旅にでている青年彫刻家、珠運と狛犬がにらみあっている場面 ・・・ 発行人、発行所:吉岡哲太郎、吉岡書籍店 ほかの本の紹介ページ ・・・ 「新著百種」シリーズ、第一号として尾崎紅葉の「二人比丘尼色懺悔」。 ちなみに、第一号とこちらの第五号が人気だったそうです。 ◎旅先で出会ったお花売りの女性との悲
尾崎紅葉 21歳。 表紙に「新著百種」 表紙の黒い部分をよく見ると・・「二人比丘尼色懺悔」 さりげなく目次が書かれている。一番下には「第一号」。 ・・・ 新著百種 「いろ懺悔」 板元よし岡(吉岡書籍店) *板元=版元 ・・・ 「春のや生」は坪内逍遥。 ・・・ 会話は二重丸括弧。現在の鍵「」ではないんですね。 あと、会話での間合いに「・・・・・・」がよく使われています。
山田美妙 20歳。尾崎紅葉と幼友達。 地味な表紙ですが、中を見ると繊細でやさしい感じで全体的にていねいな印象です。 表紙をめくると鮮やかなオレンジ色のページ。パラフィン紙が綴じられています。 明治二十一年、五月のはじめ 美妙齋主人 この頃になると浮世絵風から現在の漫画に近くなってきています。 終 をはり 山田武太郎(山田美妙の本名) ・・・ 明治21年。1888年。同じ数字が三桁並ぶ年ってめずらしい。 このあとは1999年、2000年、2111年。2222年はな
坪内逍遥 26歳。 ほんの少し新しい絵柄になってきたような気もするけれど、やはり江戸の浮世絵。 ところで明治に入ってかれこれ17年も過ぎているのになぜ?とちょっと不思議に思った。 と、調べてみたら、やはりそういった感覚をもったのは私だけではなかったようで。 当時、「古いのはやめて新しくしよう」という意見はあったらしいけど、庶民からのブーイングで結局は慣れ親しんだ浮世絵にしたのだとか。 現在とよく似ている。今は過渡期。あと少しで古いものが消えていくと思う。
仮名垣魯文、40代前半。 まさに幕末〜明治維新という激動期。 右上 牛乳=ミルク 乾酪=チース 乳油=バタ 乳の粉=パオタル(パウダー) ・・・ 文明開花。西洋の食事を「食べたい」人たちがご来店。 ・・・ 右上 ビイル=ビール サンパン=シャンパン ひとりでまったりと牛肉を堪能している様子。 新しい髪型でしかも洋服姿。 ・・・ 「牛の雑談」、あぐらをかきながらのおしゃべりの様子。なんだか風刺画のようです。 ということで、文章のほうはさっぱりわからなくても挿絵