マスク越しの感性
急ぎ足で駅へ向かう朝の道
マンションのエントランスから
一歩踏み出した風の中に
ほんの微かに
金木犀の香りを見つけた
あ! と思った
マスク越しでも 微かに香る秋の匂い
季節の移り変わりに包まれた
金木犀の微かな香りを
取りこぼすまいと マスクの中の鼻を
出来るだけ すうぅっと吸い込んだ
秋の匂いと一緒に 懐かしい記憶がわたしの中に入ってきた
香りは大脳に直接入る、とは
アロマで学ぶ香りと記憶の脳のページにあった
何年も前にアロマを学んだのは
ヒドイ頭痛を鎮痛剤で誤魔化したくなかったから
アロマのおかげでもう何年も薬とは無縁になり
ホントありがたい
通勤経路の駅までの途中には 小学校があって
裏門に 5つのうち 2つだけ花が開いた彼岸花がいた
金木犀だけが秋じゃないよ
そんな風に言ってるみたいに
彼岸花が 小さくゆさゆさ揺れた
もう お彼岸? 思わずスマホの画面で月日を確認した
来週
この世の中の状況では、お墓参りはきっと出来ない
社会も世の中も生活の様々が
分断という線引きがなされてしまったな
そんなことを思いながら
見上げた秋の空には うろこ雲
社会も世の中も こんな風になっているけど
自然の移り変わりはちゃんとある
マスク越しでも
四季のうつろいを感じられる
そんな感性は 持ち続けたい
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