【スリランカ】 キャンディを訪ねて 〜高原鉄道で向かう旅〜
「高原鉄道のロマン」
スリランカの高原を駆け抜ける列車の窓から、緑あふれる大地が一面に広がる。
キャンディに向かう道中、ゆったりとした列車のリズムに合わせて、眼前には雄大な山々が連なり、その丘陵が絨毯のように地平線まで続いている。
心地よい風が車内に流れ込み、スリランカの大自然の香りが漂う。時折、窓の外には茶摘みをしている人々の姿が小さく見え、彼らの日常がこの美しい風景の中に溶け込んでいるのを感じる。
東京の喧騒や日々の忙しさから遠く離れ、ただ緑と風、そして青空だけが広がるこの瞬間。日常の騒がしさから解放され、自分が自然の一部であることを感じられる貴重な時間だ。
キャンディに近づくにつれ、山の稜線が徐々にその姿を表し、列車は標高を上げてゆっくりと進んでいく。この大地に根付いた人々の営みと、その背景に広がる壮大な自然。スリランカの高原鉄道の旅は、ただの移動手段ではなく、スリランカのエネルギーを肌で感じる特別な体験だった。
さて、ここからはキャンディという街について紹介します。
「キャンディという街」
キャンディとは、丘陵地帯の中心地にある、1469年~1815年に300年以上続いたシンハラ王朝の最後の都。古都です。
1983年にはユネスコの世界遺産に登録され、現在は街全体が世界遺産として認められています。
仏教徒にとって非常に重要な聖地である仏歯寺を初め、スリランカのローカル文化を味わうキャンディ市場、約5kmほど離れた場所には熱帯植物や花々が見られるペラデニア王立植物園があります。
また毎年エサラ月(7~8月)の新月から次の満月にいたる15日間に行われる、「ペラヘラ祭」が有名。仏歯寺に安置されている仏歯の入った仏舎利が、装飾を施したゾウに乗せられて市内を練り歩くのです。
キャンディの歴史は、スリランカの仏教文化、植民地時代の抵抗運動、そしてその後の復興と結びついており、スリランカの文化的アイデンティティを象徴する場所として是非訪れたい場所です。
次回はそんなキャンディで訪れた仏歯寺の話をします🐘