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私の座る席・観る所

座る場所によって違う観え方があり、それぞれの良さがある。

あなたはコンサートや舞台、ライブなどを観劇する時に座る席についてどんなことを感じていますか?

私は座席がわかるまでの間『前方席だったらいいなぁ〜』『できたら真ん中で最高の舞台を浴びたい!』などチケットが届くまでの間ドキドキしながら座席、すなわち『私に与えられし観劇ポジション』について思いを馳せています。

前方がもちろん嬉しいのですが、今まで観劇して来た中で前方席でなくてもとても届くものが多かった体験や、後ろの席から観なければわからなかったものが感じられた経験を何度もしています。

つまり観劇は同じ空間で同じものを観ていたとしても『座る席』によって『観る所』へ向ける視点や角度が変わる環境であるということ。
本質的に届くもの(お芝居や物語のあらすじなど)はどの席であっても同じであるのですが、それらを受け取る環境に在る条件や角度がひとたび変わるだけでまったく違うものが観えてくる。
まるで回して覗き込むたびに目に映る綺麗な模様が変わっていく万華鏡のように、それぞれの場所からしか味わうこのとできない『素敵ビュー』がそこにあるように感じます。

今回は、今まで様々な場所に座って観た時にその場所に座ったからこそ受け取ることができたなと感じた『素敵ビュー』について、私なりにその場所に名前をつけながら綴ってみようと思います!

【1階前方席】

全てが夢?!観るものかおる香りすべてが夢幻ゾーン

イラストで赤い色に区分けされているのがこの
『全てが夢幻ゾーン』

表現者の方が舞台に立っている時に『ち、近い近すぎる、お顔の中に2つのダイヤモンドがあって、バラのような唇があって…!あぁ肌がちゅるんちゅるん!!!なんか良い匂いもしてきた?!!えっ何これ夢なの?!!それとも幻??!!』と夢と現実で頭が混乱します。
物語の内容はもちろん良く観えるのですが、どちらかといえば表現者さんの『パーソナルな魅力』をぐっと近くで感じたり浴びたりできる夢のような観劇体験がここにはあります。

近くでないと聴こえないオフマイク中のやりとりや、マイクを通した声だけでなく、肉声も届くし何なら息づかいや汗なんかもみえちゃうそんな素晴らしい夢のようなビューを魅せたり聴かせたり浴びさせてくれるのがこの『全てが夢幻ゾーン』

一度座るとまた座ってみたい…!となるのがこのゾーンの特徴で、中毒性も高く更に沼の底へと誘われる確率100%の仰げば尊しな場所だけど、唯一のデメリットとしては表現者の方々が近すぎて素敵すぎて頭がぱーんとなって記憶が飛んでしまいがちな所があると思います。

観劇ラバーズに用法・容量を守って正しく摂取させるために観劇の神様がなかなか座らせないようにしてくれているのかも?!笑♡
でも座りたいんです!自分まだやれます!!やりたいんです!!!的な気持ちになる素敵ビューです。夢幻ゾーン、ぜひ座りたいよねぇ。

花道があったらハピネス!
はけぎわ堪能ゾーン

イラストで黄色に区分けされているのがこの『花道ハピネス・はけぎわ堪能ゾーン』です。
劇場によってはこの場所付近で表現者の方がパフォーマンスできるような花道が設置されている所もあり、花道がある場合ここは天国!

そして花道がない場合も私はこのゾーン結構すきなのです。なぜなら上手に座っている時は下手の、下手に座っている時は上手の表現者さんのはけぎわまで堪能できるから!
前方両サイドなので少し観にくい場面もありますが、その分センターからでは観ることのできない趣深いビューが観れたりするのがこのハピネスゾーンの特徴です。

私のだいすきな明日海りおさんは、はけぎわまで細やかにお芝居をしている、もしくはその美しさで魅せている魅惑の表現者さん。そのためはけぎわまで堪能できるこの前方上下席は『いいものみれた〜!』と臨時ボーナスが入った時のように嬉しいかつマニアックな素敵ビューを味わうことができることが多いです。
あとショーやコンサートの時は『次の場面どうぞ!』と指先まで美しく次に出てくる表現者さんへ舞台への愛を託す姿もみれたりなんかしてとにかく最高なのです!いつもなかなか観られない舞台袖にはけていく時の後ろ姿も観れたりなんかしていいよね。

冷静と情熱の間席

イラストで緑に区分けされているのがこの『冷静と情熱の間席』です。
実は私はこの冷静と情熱の間席が自分の所にやって来てくれたとき1番嬉しかったりします。
前方の夢幻ゾーンでは前述の通り、表現者さんのパーソナルな魅力にどっぷりと魅せられる中毒性の高い魅惑の観劇体験が待っていますが、この冷静と情熱の間席では前方席ならではの甘い蜜も味わいつつ、舞台との距離感が程よくあるおかげで物語の全体を把握しやすかったり、オペラで観なくても満足度の高いことが多かったりとメリットが多くあるように感じます。

そして私がこの冷静と情熱の間席がすきな1番良の理由は『記憶が残りやすいこと』です!
刺激的な非日常である観劇体験の中で得た煌めきの強さから記憶がぱーんとなっちゃうこともよきですが、自分の中に少しでも多く舞台から届いたものや感じたこと、受け取った記憶を残しておきたいと思うのが観劇ファンというもの。
私の浅い経験の中でですが、ここに座った時は表現者さんのパーソナルな魅力と舞台全体の魅力が良い塩梅に混ざり合って記憶に残りやすい気がします!本当に当社の感覚なのですが、そんな気がします!

今私のことみたよね?!目が合った気持ちになれるゾーン

これもまた当社調べの主観的な意見なのですが、このイラストでピンクに区分けされたサイド席に座った時に『あ、目があった♡』というしあわせなお土産を(勝手に)いただくことが多いように感じます。
あとこれは想像でしかないのですが舞台の真ん中に立った時人は真ん中だけでなく、様々な場所に目を配ろうとお芝居の自然な流れで客席に向けて目を配るのではないでしょうか。そして真ん中に立って表現するひとは、下手のこの目が合った気持ちになれるゾーンを無意識なのか意識的になのか上手よりも下手を一旦観るひとが多いような気がします。(こちらも完全な当社調べ)
劇場に立ち、多くのひとに気持ちやお芝居、目や心や表現者を配ろうとする表現者さんが発する煌めきの流れ星に出逢える確率が高い素敵ビューだと思います!

【1階後方席】

舞台の演出効果余す所なく受け取れるゾーン

ここからは同じ一階席でも後方ポジションです。水色で区分けされているのが『余す所なく受け取れるゾーン』です。
チケットが届いた時このゾーンに配されると『よし!オペラでしっかり浴びるぞー!!』とふんどし、いえ、はちまきをしめなおします。

座る前は『ちゃんと観えるかなぁ〜』なんて不安もよぎるし『結構後ろだなぁ〜』なんて油断してしまうのですが、実はこの席に座った時に大感動の海に溺れることが私はとても多いです。
表現者・演出効果・音響が三位一体となってマッチングして押し寄せる、胸をうつ素敵ビューがここには存在します。

全てを観ているのはこのオレさゾーン

一階後方センター席、ここは水色の区分けの中で色が濃くなっているブルーゾーンです。
劇場によりますが後方ど真ん中なので、遠いけど全体的に観やすいなぁと感じることが多いです。
そして後ろに誰もいないしなんだか開放的!
ドセンなので没頭できるし『この劇場の客席含め一階席の全てを観ているのはこのオレさ!』とどこかで誰かがダンスを踊りだしそうな気持ちが芽生えるとか芽生えないとか!(伝われ!)
水色の余す所なく受け取れるゾーンの中にあるこのオレさゾーン。後方ですが、後方にしかない良さがここにはあります。


そして大事なのがこの全体図でオレンジ色に光っている通路席の存在!ここは客席降りがあったらうれしすぎ&トイレ大勝利ゾーン!

『トイレに大勝利する者は観劇を制する』
安西先生、観劇がしたいです…!!笑♡

【2階席・3階席】

2階席そして3階席を楽しむには自分に合う良いオペラと仲良くできることが大切です。
私は2階や3階席に座る時は距離があるので1階席に座る時とは違う所を味わうぞモードに切り替えて、オペラで表現者さんをぐんぐんとみつめることが多いです!

視界良好!2階前方ビュー

ベージュで区分けされているのが『視界良好!2階前方ビュー』です。
ここは読んで字のごとく視界良好なのが特徴。
自分が観たいなと思う場所に自由自在にオペラでフォーカスすることもできれば、全体をくまなく浴びることもできる、魅力のハイブリッドゾーンとも呼べます。
初めて観る時はまずこのゾーンに座って浴びたいと感じます!そしてその視界良好ゾーンの中にあるのがピンクで区分けされている

えっ!!目が合ったじゃん席

ここは特等席!『目が合ったじゃん!!』を思い切り楽しみましょう!真ん中に立った時にまずここを見上げる方も多いですよね。病は気から、目が合ったかは気持ちから!です♡

何かみやすいドセン後方

えっ!目が合ったじゃん席は肉眼ですが、このドセン後方席ではオペラ越しに目が合うことが多いような気がします。(当社調べ)
1階席もですが後方ドセンには、後方ドセンにしかない素敵ビューが確かに存在する!
チケットを発見した時ここだと『わぁお!』と思いがちですが、帰る時には『後方ドセン最高🎶』と感じていることが多いです。

フォーメーション美味わい席

後方ドセンのサイドに鎮座しているのがこのフォーメーション美味わい席。
なぜなのかわからないのですが、この2階サイドに座った時『フォーメーション』の美しさに目を奪われることが多いです。真ん中からでは見えない、高さのあるサイドから観ることによって味わうことのできる立ち位置の味わい深さ。
セットの美しさもこの2階サイド席に座った時に心に残ることが多いような気がします。
芸術的な視点で舞台を俯瞰して観ることができやすい角度のかなぁ。美ッ!

【3階席】

3階でもここならよし!ポジティブ3席

①3階席だけどここなら真ん中だから見切れることなく観やすい

②値段によってはコスパが良い席

③天井の美しさも劇場に来たからには堪能します!

3つ目はちょっと無理矢理ですが(笑)3つのポジティブ要素があるのがこの黄色に区分けされた3階ポジティブゾーン

高さがある3階席でも見切れてしまう場所がない可能性が高く、お値段もお安く、劇場天井の真ん中に1番近き者になれます!

精神と時の席


視力・集中力・舞台から遠いことに挫けない強くしなやかな心。それら3つが揃い、最高のオペラさまがお友だちの場合、だいすきなあのひとをひたすらオペラで追いかけてみつめられる席がこの『精神と時の席』です。集中あるのみ!!!
自分としっかり向き合いコンディションを整えて最高の観劇にしましょう!

【2階席・3階席の猛者】

学者・研究者・賢者・博士席

ここに座る時は自分が学者が研究者か賢者か博士になったつもりで舞台を研究します!
『なるほど!あのタイミングでこの小道具出しているのね!』
『舞台の上でこんなふうに動いているからこんな風に観えるのか〜!』などなど、ここに座らないと知り得ない情報があります。
人間ポジティブが1番!座った席でおもいきり楽しんで咲きましょう♡

座る席・観る所 たいせつなのは『あなたが観る』ということ!

ここまで区分けした場所についてこまかく綴ってきて感じたのは、どの席に座るにしてもたいせつなのは観るのが『あなた」であるということ。

座席についてはチケットの神様に願うことしかできませんが、その舞台をどんな風に味わうか決める権利を持っているのはこれを読んでくださっている『あなた』です。
あなたが観るからこそ、あなたの感性でしか感じられない素敵なビューがある!

座る場所によって楽しみ方や観え方はいろいろですがそこに座るのが『あなた』だからこそ感じられる何かが必ずあると思います。

これを読んでくださったあなたならではの素敵ビューや楽しみ方にこれから先もたくさん出逢えますように!
最後まで読んでくださってありがとうございました!

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