👑王様と私👗
🐘王様と私を観ました🐉
ミュージカル『王様と私』を観劇した明日海りおさんのファンである私が感じたことを忘れないうちに書いてみようと思い、noteに書いてみました!
🐘チャーミングな登場人物たちが魅せる夢と現実の融合🐉
私は今まで王様と私という物語を知らなかったので、今回まったくの初見を観劇で体験しました。
役者さんたちの持っている表現の力と、演出の小林香さんの力が合わさって大人から子どもまで登場人物1人ひとりがその当時のシャムで生き、泣いたり怒ったり悩んだり迷ったりしてきたのだろうなと想像させてくれる『人間味』のあるチャーミングさがあり素敵でした!
登場人物がチャーミングだからこそ前半は観ていて笑ったり一緒に喜んだりできる所が多くあって、誰もが一幕が終わる頃にはあの物語に生きる登場人物を好きになっていたと思います。
そしてシャムの国で喜怒哀楽を撒き散らすチャーミングな人々を好きになった観客は、王様とアンナがピンチを共に乗り越え喜びを重ねていく姿にいつのまにか心を掴まれ物語に夢中になっている感覚がありました。
価値観や生きてきた場所や立場、性別などが正反対の王様と私が心を通わせていく過程の中にあるやりとりが夢のように美しくもあり、我々観客が生きている現実世界の人間同士にも感じる『どんなに近づいたと思っても完全に分かり合うことはできないのだと互いに悟った瞬間のあのヒリヒリとした気持ち』のようでもあり。
それら『夢と現実』の、表現の融合と塩梅が本当に絶妙な舞台でした。ふわふわと夢のように楽しくドキドキした王様とアンナのダンスが現実で、さぁこれから2人の信頼が深まっていくのだと思っていた観客を、実はあの虚しく響いた銅鑼の音から後の出来事が現実で心通ったあのダンスが『雪』と同じく一瞬で溶けて消え行く奇跡のような時間だったのだと引き戻しにくるあの『夢が醒める瞬間』の感覚は今でも忘れられません。
観ているうちにすっかり身近に感じ好きになっていたあのチャーミングの権化とも言える北村一輝さんの王様と明日海りおさんのアンナ、そしてシャムの国の人々や登場人物たち。
登場人物達が魅力的であればあるほど後半の辛い展開に引きこまれる構成になっていたと思います。
前半から登場人物を人間味溢れる表現で我らに魅せていた表現者のみなさんの表現ひとつひとつが実は長い時間を掛けて密かに積み上げられていた積み木で、後半それらを現実のハンマーで『変わることは本人が望んでいても立場や生きてきた時間がそれを簡単には許さないのだ』と打ち砕かれ、突き落とされるような感覚を覚えました。
でもその夢のようにうまく行く展開だけではなく、夢から醒めた瞬間の絶望も描かれている所に『人間は長い時間を重ねて生きている生き物である』という現実味も感じて、その塩梅が哀しくも美しくブラボーでした!
現実にも起こりうる出来事ではあるけれど、それを物語という夢のベールに包み救いや未来も感じさせてくれるラストも用意されている。
その匙加減が、生身の人間が創り表現する舞台でしか味わうことのできない夢と現実の融合だったと思います。
👑王様と私の『私』は誰なのか👗
『王様と私』のタイトルロールはもちろん北村さん演じる王様と明日海さん演じるアンナであることは間違いないのですが、今回の王様と私をみてこの『私』の部分にはたくさんの人物があてはまるのではないかと感じました。
王様の右腕であるクララホムにとってもずっと支え続けた王の存在意義や在り方が変化した大きな出来事を描いていると思うので彼も『私』だと思うし、先代の王妃を亡くした王様を献身的に大きな愛で支え続けた影の功労者チャン王妃も『私』でしかないと思う。
アンナの教育によって少しづつ国の在り方を自分自身のこととして感じ、考え改革したチュラロンコン皇太子が王の死を乗り越え成長した物語でもあるので彼も『私』だし、貢ぎ物であったタプティムも王様と『私』であると思う。
そして王様と呼ばれていた『マハ・モンクット』自身も『王様』という立場と対峙し続けた『私』である思うと、この物語はタイトルまで本当に深いなぁと改めて感じます。
でももしかしたらこの物語は王様が亡くなった後、出逢いからの出来事を綴ったアンナ先生の日記なのかもしれない。王様とアンナの夢と現実を曇りなき目で見ていたルイスが後々に母について書物に残したのかもしれない。
そしてこの物語を翻訳した小林香さんこそが、王様にとって心に響く言葉を紡いだ『私』であり、私たち観客1人ひとりにとって物語を通して様々なことを感じ、考えさせてくれた『アンナ先生』のような存在であるのかもしれない!そんな感想を『王様と私に出逢った私』の1人である観客であった『私』は感じました!
『大好きな一杯のティー』のように心に残る舞台がまたひとつ増えてしあわせです!
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