働く大人たちが真剣に紡ぐ笑いと愛のお仕事ミュージカル『9to5』
ミュージカル9to5を観劇しました!
こんにちは、はなこです!
先日2024年11月8日に明日海りおさん主演のミュージカル9to5が大千穐楽を迎えました。
9to5は明日海りおさん、平野綾さん、和希そらさん、別所哲也さん、飯野めぐみさん、内海啓貴さんに加えて素敵なアンサンブルのみなさまが出演するミュージカルでした。
今回はミュージカル9to5を観劇した感想や、物語、出演者のみなさまの『すてきポイント・すきポイント』を中心にnoteを綴ってみようと思います!
9to5ってどんな物語?
物語のあらすじとしては1970年代のアメリカのオフィスで働く職場での立場や家庭環境、パーソナルな魅力がそれぞれ異なる女性3人がひょんなことから結託し『男尊女卑で傲慢で、偽善者のクソ野郎(劇中の台詞に出てきます!笑)』である社長によるパワハラセクハラに立ち向かうという上田一豪さん演出の痛快コメディーミュージカルです。
多種多様で豊かな表現者としての経歴を持つ豪華な出演者たち
舞台となるコンソリデット社に15年勤めるベテラン社員でシングルマザーのヴァイオレット・ニューステッドを明日海りおさん、見た目で誤解されがちな超絶セクシーで不死身のテキサス魂を持つ社長のお気に入り秘書ドラリー・ローズを平野綾さん、働くより前に若くして結婚した夫に浮気され、専業主婦から人生初のオフィスワーカーに転身。同僚たちと七転八倒しながらも自分の人生を取り戻していくジュディ・バーンリーを和希そらさんが演じました。
これを書きながら振り返り、改めてなんと豪華な出演者ラインナップなのだろうと感じました。
このお三方に加え『不適切なフランクリン・ハートを演じる、適切な別所です。』と名挨拶をされた俳優の別所哲也さんが物語のキーパーソンでありハラスメントを繰り返す社長であるというこの豪華っぷり。
そして愛してやまない社長のためになら全て捧げるパワフルチャーミングな総括アシスタントのロズ・キースを飯野めぐみさんが、コンソリデット社に勤めヴァイオレットに一途に想いを寄せるハンサムな会計士役を内海啓貴さんが演じていました。
ここまで読んでいただいた方や実際にご覧になった方はおわかりのように、多種多様な表現のフィールドで活躍されているめちゃくちゃ豪華な出演者のみなさまが織りなす舞台、それが今回の9to5だったのです!
物語の見どころ
①キセキ的に最高なキャスティング
先程書いたように、今回のメインキャストのみなさま明日海りおさん・平野綾さんそして和希そらさんをヴァイオレット・ドラリー・ジュディの3人組にしよう!と思いついた方は本当に天才だと思います!ナイスキャスティング賞受賞!
明日海さんと平野さんと和希さんの舞台上でのそれぞれの個性や、それぞれの役として物語の中で発揮するべきものをこれ以上ないほど最高のクオリティで果たすことができる表現力、何よりも3人が表現を共にした時のバランス感が素晴らしく良いなぁと感じました。
例えるならば『ごはん・おかず・お汁』のように口に運んだ時(表現を浴びると)それぞれの味や食感が合わさって最高に美味しい〜みたいな奇跡のマリアージュだったと言えます。(伝われ〜!)ではそれぞれの出演者のみなさんの素敵ポイントを振り返ってみたいと思います。
🩵明日海りおさん🩵
今回のヴァイオレットを通して改めて明日海さんの物語の主軸としての実力と、豊かでぶれない真ん中としての力が発揮されていたと思います。
宝塚退団後5年。今までの経験全てを用いて制限や段差をなくし、ヴァイオレットとして退団後第一章の集大成のような表現を魅せてもらったと感じています。
ファンは『明日海りおの繰り出すかっこいい』は性別を超えて大好物!今後も多種多様な『その時旬な魅力』を明日海さんらしい表現で届けてもらい続けたいと改めて思いました。
舞台を華やぐスターとしての明日海さんのゴリゴリだけど品格でできているあの唯一無二な輝きを浴びることができたのもすごく嬉しかったです!
とにかくすきです!(どさくさ♡笑)
🩷平野綾さん🩷
声優さんとしての作品は何作か見たことがあったのですが、今回こんなにもパワフルでチャーミングでぶっ飛んだ魅力のある我らのカントリーバービー・ドラリーを魅せてもらって驚きました!
アニメから飛び出してきたようなかわいい声から大人の対応をするための仕事用ヴォイス、そしてブチギレた時のドスの聴いた声まで。
こんなに何種類もの声を一度の舞台上で聴かせてもらってもいいのでしょうか?!と何度も思いました!ここにくればなんでも揃う声の総合デパート的な役割で作品とMr.ハートをかっ飛ばしてくれていて最高でした♡
💜和希そらさん💜
宝塚退団後初の舞台出演となった和希そらさん。和希さんご本人はもちろんファンのみなさまも活動範囲とご贔屓の表現領域が男役から俳優へと大きく転換し、心も体も大忙しな適応時期だったと思います。和希さんのジュディちゃんとってもチャーミングでぶっ飛んでて聡明で素晴らしかったです!これは1970年代のディスコが流行りまくっていた時代の物語ですが、もしも現代にタイムスリップしてきたとしたらご自身のサクセスストーリをコンテンツ化(書籍やブログ、YouTube、講師などなど)したりして3人組の中で1番生き抜いていけそうなジュリーだなと妄想。それはジュディのキャラクターがそうであるだけでなく、豊かな表現者和希さんのジュディだったからそう感じたのだなと思います!
別所哲也さんと飯野めぐみさん。物語の中では主軸の3人組にとって戦うべき相手として描かれていますが、とにかくコメディーの中に生きるヒールキャラクターとしての塩梅が最強で最高!
このお2人がハートとロズでなければこの物語はこんなにも思い切り笑って観ることができなかったのではと感じるほどにエンタメとしてのキーパーソンだったと思います!
コメディー要素満載で、生きる力をもらえる9to5でしたが、内海ジョーと明日海ヴァイオレットのデュエットは『9to5私の好きな場面5選』に入る程にだいすきな心に残る場面です!
内海さん初めて出逢ったのですが、素敵〜!
お姿のハンサム具合はもちろん、どんな時も一貫して『ジョー』であり続けることに重きを置いたお芝居心溢れる歌声がとっても胸に響きました。
②とにかくゆかいでおもしろい!
ハラスメントに働き方改革。
別所さんが大千穐楽で『1970年代から現代にかけてどれくらい進歩したのだろうか…と考えさせられるテーマではありましたがまた時代が進んだ時に『こんな時があったのか』と懐かしく振り返ることができる未来に少しでもなっていきますように!』とお話ししてくださっていました。(さすが不適切な社長を演じる適切な別所さん!ご挨拶も素敵です!)
実は現代に生きる我々観劇者にとって、今も目の前に抱えている課題であり重い題材でもあるハラスメントや働き方改革を、出演者のみなさんの演じる力と上田一豪さんの演出によって『現実は…』と重く考えてしまうのではなく、最高にぶっ飛んだ展開で進んでいく痛快コメディーとして届けてもらえたと思います。心から愉快で心から面白かった!だから物語として、エンタメとしてスッと受け入れることがことができたのだと思います。
③観終わった後は心がスッキリデトックス!
オタク兼労働者である私にとっては、あのチャーミングな3人が日常のもやもやを笑いと生きる強さでぶっとばして元気を分けてくれる感覚がする舞台でありました!
あのぶっ飛び3人組に出逢って、くよくよせずに、自分を信じてやれることをやるぞ!と観終わった後そんな心持ちになったのは私だけではないはず。明日海さんの『ただがむしゃらにはた〜らくだけでいいの🎶』の歌声が今も心に響いています!(最高!)
物語という五線譜に生きる音符
アンサンブルのみなさま
本当はアンサンブルのみなさんお1人ずつ描いて語りたいところなのですが、お一人お一人が『物語という五線譜を彩り生きる音符のように見えた』のが今回のアンサンブルのみなさまに1番抱いた感想でした。
物語の中に生きている登場人物としてコンソリデット社の社員や地域の方々、病院などに存在しながらも、音楽に連動した表現でみなさんが動くことで時間や場所の移り変わりを楽しく魔法のようにスムーズに感じることができました。
また物理的にも歌い踊りながら場面ごとにセットの転換も担ってくださっていて『プロフェッショナルダンサブルミュージカルピーポーーーーーーー!!!✨✨』と大千穐楽静岡の富士山に叫びたくなりました♡
みなさんの一挙手一投足が9to5の楽譜の中で音楽を奏でる音符(変な表現でごめんなさい🙇♀️)のようでみなさんの表現に心が踊る感覚がありました。心技体全てを駆使した素晴らしい表現をありがとうございました!
『プロフェッショナルダンサブルミュージカルピーポーーーーーーー!!!みなさまお一人お一人の表現に感謝ーーーーーー✨✨🗻』
9to5がくれた想い
最後に、この観劇を通して私が今抱いている想いは『舞台を観ることは生きている人間の表現に力をもらうことなのだ』という想いです。
明日海さんが大千穐楽のご挨拶で『このヴァイオレットという役を板の上で演じたことでもっと自分を大切にしようと思うきっかけをもらった。
自分を大切にということは周りのみなさんのことも大切にすることでもある。お芝居への取り組み方や生き方本当に尊敬できる方ばかりでした。』という内容のお話しをしてくれていました。
演じ手である明日海さんも『仲間の生きる力』に心を動かされたように、客席側の私も9to5という物語が持つパワフルさと上田一豪さんの演出、そして演者のみなさまの生きる力が集結したを舞台を全身で浴びたことで『生きていくパワー』をわけてもらったような気がしています。
生身の人間同士が舞台の上と客席で同じ空間を創る『観劇』という体験の中でミュージカル9to5がくれた笑いと生きていくパワーを胸に、私自身も自分の人生や自分の9to5を充実・前進させていきたいと思います!
素敵な舞台を届けてくださったみなさま、そしてこのnoteを読んでくださったみなさまに愛と感謝を込めて…💐☺️ はなこ