プラスチックの被害は子や孫に
◆プラスチックの影響は世代を超える
プラスチックは、体内で分解できない異物です。
プラスチックと、それに含まれる添加物による健康被害が、
近年、少しずつ明らかになってきました。
妊婦のへその緒から、プラスチック添加剤のビスフェノールAが検出されました。
母親の血液、さらに胎児を汚染していることが予想されます。
過剰に恐れることは、かえってよくありません。
正しく、適度に警戒しましょう。
◆脱プラスチック
まずは、口から入るプラスチックを減らしたいものです。
具体的な方法を考えてみました。
飲み物は、ペットボトルでなく紙パックにする。
紙パックのジュースについているストローは使わない。
ポリプロピレン製ストローから、
乳がん細胞の異常増殖を引き起こすノニルフェノールが検出されています。
どうしてもストローを使いたい場合、
大麦の茎で作ったストローがあります。
「しゃもじ」「まな板」は木製にする。
箸は竹製にする。
木の製品、特にまな板は、使っていると愛着が湧いてきます。
ラップは無添加のものにして、電子レンジでは使用しない。
食品容器は陶器かガラスにする。
問題は弁当箱です。
ネット通販で、「弁当箱 木」で検索すると、
2,000円台の木製弁当箱が見つかりました。
「バイオマス 容器」で検索すると、
50個3,000円台の使い捨ての弁当容器がありました。
◆バイオマスプラスチックとは
バイオマスプラスチックとは、トウモロコシやサトウキビなどから作った、見た目はプラスチックと変わらないものをいいます。
100%バイオマスプラスチックを原料とした「全面的バイオマスプラスチック」と、一部だけバイオマスプラスチックを使用している「部分的バイオマスプラスチック」に分けられます。
「バイオマス10」「バイオマスプラ25のマークがついていれば、
それぞれ10%と25%がバイオマスを使用しています。
裏を返せば、残りの90%と75%は、通常のプラスチックということになります。
◆探せば見つかるプラスチック
化学繊維を用いた衣類からも、繊維状のマイクロプラスチックが出ます。
肌にふれる下着などは、綿100%のものがおススメです。
食器洗いのスポンジも、自然素材のセルロースが原料の製品もあります。
歯ブラシは、以前、馬の毛のものを使ってみましたが、
歯ぐきが痛くて使えませんでした。
ネット通販で「歯ブラシ 馬毛」を検索すると、
柔らかい毛の歯ブラシもあるようで、一度試してみたいです。
参考文献
1)高田秀重:「マイクロプラスチックと私たちの健康」,月刊保団連 1366:40-46, 2022