ゲーム、パソコン、スマホから脳を守ろう
◆ゲームで脳疲労
友人から、こんな話を聞きました。
「子供とマリオカートをしていたら、目がおかしくなった。
目の乾燥でもない、疲れ目でもない、
言い表せないような変な感じになった。
このままでは自分がおかしくなる!
つらい! 死にそう! という気になった。
もう、ゲームはしたくない」
この話から判断するに、ただの疲れ目ではなく、脳疲労と思われます。
ゲーム中は、目を動かし、瞬時に判断して、
手を動かさなければなりません。
日常生活と比較して、脳の活動量は、けた外れでしょう。
ゲームは「脳トレ」と言えるのでしょうか。
「ゲーム」が脳に悪い影響を与えることは、多くの研究で明らかです。
とても「脳トレ」と言えるシロモノではないでしょう。
では、ゲームをしなければ、脳疲労を起こさないのでしょうか。
◆ネットショッピングの落とし穴
買いたいものがあるとき、昔はスーパーか百貨店に行って、
いくつかの商品から選んでいました。
ネットショッピングが手軽になった今日、選択の幅が広がりました。
その反面、問題も出てきました。
3つくらい調べて、「これがいい」とカートに入れるのですが、
なかなか最後の決定ボタンが押せません。
「もっといい商品があるかもしれない」
「同じ商品で、もっと安いのはないか」
の、思いがムクムクと出てきます。
「アマゾン」「楽天」「価格ドットコム」など、複数当たってみます。
その間、目は疲れ、脳に疲労が蓄積してゆきます。
「掘り出し物、見つけた!」
良い商品と出会ったとき、脳から「喜びホルモン」が分泌されます。
しかし、「掘り出し物」との出会いは、本当に喜ばしきことなのでしょうか。
「喜びホルモン」は皮肉なことに、「もっと掘り出し物はないか」とネット上をさまよう原動力となります。
また、買った後にもっと良い商品を見つけた時、
「しまった! こっちだった」と「後悔ホルモン」がドバーッと出ます。
◆欲に引きずられて、脳が疲労する
「得をしたい」「損をしたくない」という心を「欲の心」といいます。
人間を動かしているのは「欲の心」といわれます。
「もっと得したい」「損するのは嫌だ」という「欲の心」に引きずられ、
ネットを隅から隅まで調べないと買い物ができない人もいます。
膨大な時間と、脳疲労とを引き換えに、良い商品を買えたとして、
果たして得したといえるでしょうか。
最初に見つけた3つの候補から選択し、その後、パソコンやスマホを閉じて、他のサイトを調べない。
その方が得かもしれません。
◆お金より健康が大切
脳疲労は恐ろしい健康被害であり、筋肉疲労の比ではないでしょう。
1日寝たら疲れが取れる程度の脳疲労ならよいのですが、
蓄積すると心の健康を害し、体の健康を損なってしまいます。
健康はお金より大事です。
病院が、お金を使って健康を求める人であふれているのを見てもあきらかでしょう。