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食べてすぐ横になると、牛にはならないが食道がんになる

逆流性食道炎という言葉を聞いたことありますか。
日本人の5~10に1人は、逆流性食道炎にかかっていると言われています。

次のような症状があります。

・下から上に向かって胸が熱くなる
・胃から苦い何かがこみあげてくる

◆逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは、胃液が逆流をして、食道の粘膜がただれてくる病気です。
胃液は肉や魚を溶かす強い酸なので、食道の粘膜を傷めてしまうのです。

逆流性食道炎は胸やけなどの困った症状だけでなく、
食道がんになることがあります。

逆流性食道炎の10人に1人がバレット食道(粘膜が変性した状態)になり、バレット食道の千人に1人が食道がんになるといわれています。

単純計算で逆流性食道炎の1万人に1人が食道がんになることになります。

滅多にないことを「万が一」といいますが、
1万人に1人ががんになるとは、無視できない数字です。

◆寝る3時間前に食事をすませる

逆流性食道炎の原因はタバコ、アルコール、脂肪の多い食事など多彩です。

通常、胃液は逆流しないように噴門という関所があります。
40歳を過ぎると、関所の締まりが悪くなってくるため、
逆流をゆるしてしまいます。

食べてすぐに横になるとさらに逆流しやすくなります。

「食べてすぐ寝ると牛になる」と言われますが、
牛になった人を見たことがありません。

食べてすぐ寝る人の1万人に1人が食道がんになる。
そんな単純じゃないにせよ
食道がんは年間2万人発生しています。

寝る3時間前に食事をすませましょう。
食事のあと胸が熱くなる症状があれば、病院でみてもらいましょう。

参考文献
島田英昭:『逆流性食道炎は自分で防ぐ!』,池田書店,2019年

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