男性のおしっこ後の「チョイもれ」対策
◆おしっこのあと、チョロッともれる
「尿もれ」は女性に多い病気ですが、男性はないのではありません。
男性特有の、排尿後の「チョイもれ」があります。
おしっこをしたあと、ズボンを治して、歩き始めたとき、
チョロッと出てしまうことがあります。
40代から起こりやすくなり、中高年の多くの男性が悩まされています。
おしっこを膀胱から外に出すまでの管を尿道と言います。
尿道の長さは、女性が3~4cmに対して、男性は15~20cmもあり、
それが裏目となります。
15~20cmの尿道の途中で尿が止まらないよう、
球海綿体筋という筋肉によってギュッと絞り出します。
加齢とともに、この筋肉がおとろえてしまい、
陰のうの裏側の尿道球部という部分に尿が溜まってしまうのです。
おしっこが終わって歩き出すと、なんとなく尿道に違和感を感じ、
キュッと締めつけるとチョロッと出てしまうのです。
これが「チョイもれ」であり、専門用語では「排尿後尿滴下」と言います。
◆たまった尿を押し出す
「チョイもれ」に対して、簡単にできる対策があります。
排尿後、尿道内に残った尿を指で押して絞り出す方法であり、
「ミルキング」と呼ばれています。
〔ミルキングのやり方〕
おしっこを出し終わってあと、人差し指と中指を使って、陰嚢の裏側の盛り上がっている部分を押します。
後ろから前に向かって、こするように押すと、たまっていた尿がチョロッと出ます。
これでパンツを汚すことは無くなるでしょう。
「排尿後尿滴下」を根本的に解決するには、骨盤底筋の筋トレが有効です。
参考文献
1)高橋悟ほか:『頻尿・尿もれ泌尿器科の名医が教える最高の治し方大全』,文響社,2020