「おじさん」は「朝シャン」しよう
◆朝シャン
「朝シャン」とは、朝にシャンプーすることです。
1987年、朝シャンプーをした女子高生のコマーシャルから生まれた用語です。
「朝シャン」という言葉は、私が若い頃に流行しましたが、
私自身は当時朝シャンをしたことはありませんでした。
そんなおじさん世代に、今日、「朝シャン」の重要性が高まっています。
◆ミドル脂臭
「ミドル脂臭」という言葉を聞いたことがありますか。
40~50歳代の男性の頭から発する、古いアブラのニオイのことです。
「ミドル脂臭」の正体は何でしょうか。
皮膚には2つの穴が開いています。
「汗が出る穴」と「毛穴」です。
「汗が出る穴」からは「汗」が、
「毛穴」からは「アブラ」が分泌されます。
汗には乳酸が含まれており、この乳酸が皮膚の細菌によって分解されてジアセチルという物質になります。
このジアセチルと、酸化した皮脂(皮膚のアブラ)の混じったニオイを「ミドル脂臭」と言います。
頭は、他の部分と比べて、汗をかきやすいところであり、
皮脂(皮膚のアブラ)の分泌の多い部位です。
調査によると、「ミドル脂臭」は女性にはほとんどありません。
男性でも、20歳代では少なく、以降、30歳代、40歳代、50歳代と、
年齢とともに「ミドル脂臭」は強くなります。
中年男性の皆さま。
汗の多い夏は、「ミドル脂臭」対策に、朝シャンはいかがでしょうか。
参考文献
1)久加亜由美:「体臭の多様性」,MB Derma. 309: 67-74, 2021.