〔介護を学ぶ33〕信頼できる「かかりつけ医」を持とう
◆かかりつけ医とは
「かかりつけ医」は介護保険では「主治医」と言います。
介護保険の申請をする時には主治医が必要です。
どの程度の介護が必要なのかを「要介護認定」といいますが、その認定を受けるには「主治医の意見書」を添付して申請しなければなりません。
通常、かかりつけ医は、大病院の医師ではなく、
開業医(個人の医院の医師)です。
◆かかりつけ医の選び方
厚生労働省は、75歳以上の人はかかりつけ医を持つことを勧めています。
年齢を問わず、介護が近い人は、かかりつけ医を探すよう心がけましょう。
かかりつけ医はどんな基準で選べばよいでしょうか。
いくつか挙げてみましょう。
・家から近くて通いやすい
・話をよく聞いてくれる
・分かりやすく説明してくれる
・話しやすい
・相性がいい(特に要介護者との相性)
・専門の病気だけでなく、何でも相談に乗ってくれる
・分からない病気は専門医に紹介してくれる
・手に負えない病気は大病院に紹介してくれる
・信頼できる
「信頼できる医師」をかかりつけ医にするのが理想です。
「信頼できる」は、多くの要素の総合評価でしょう。
この先生になら任せれるというのが信頼です。
人間いつかは最期という時があります。
どれだけ医療を尽くしても、くやしいことに、力及ばずという時が来ます。
この先生になら命を預けれる。
そんな医師はなかなか見つからないでしょうが、
それに近い医師をかかりつけ医にしましょう。
◆開業医は、昔は大病院の医師
かかりつけ医は、大病院の医師でなくてもいいのかという不安があるでしょう。
「大病院信仰」とでもいいましょうか、
「大きな病院にはいい先生がいる」と思われています。
それは否定しません。
確かに大病院には、優秀な医師がいます。
大病院の定年は60歳です。
医師は定年の後、隠居生活はしません。
大病院で学んだことを生かしたいと開業します。
60歳で開業するのはしんどいので、
50歳くらいの脂の乗り切った時に開業する医師も多いでしょう。
つまり、開業医の多くは、昔は大病院の医師だったのです。
現在の大病院のいい先生を育てた先輩医師が、開業医なのです。
理論的にはそうなりますが、
実際は、自分の目で確かめるのが確実でしょう。
参考文献
1)望月幸代監修:『仕事と両立させるための親の介護Q&A』,ミネルヴァ書房,2011
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