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転職の際、いくつも内定が出たところから「どれにしようかな」と決めたいので、最終選考まではいきたいものだと思っていました。
が、途中で自ら辞退したことがありました。

前提として私は人事ですので、面接官も、入社後に上司となる人も人事です。そのため、その会社の人事はどうか、という目でも見ていました。

着いたら電話することになっていたので、電話したら「は?」と言われ

エージェントから、当日の面接官でもあり入社したら上司にもなる人の携帯電話の番号を知らされ、着いたらそこへかけるように言われていました。

かけたら第一声が「は?」。聞き取れなかったわけではなく、まるで初めて聞いたとでもいうような。
まあそこは大人なので、人事の求人に対しての応募者であり面接を受けに来たこと、エージェント○社の担当XXさんからこの携帯番号に連絡するよう言われたこと、受付に到着していることを告げました。

思い出したのか出していないのかわかりませんが、受付の椅子で待つように言われました。椅子?椅子?どこに?受付が違うのかしら。
聞くと、無人電話のある受付の裏にソファがあるとのことで、そこで待ちました。

待つ間、その会社の社員がキャハキャハ笑いながらバタバタと走っていきました。小学校の休み時間?一応ここは、外部の人が必ず立ち寄る受付です。

急遽面接するよう言われたらしい人とお会いしましたが、その人も急なことで背景などあまり説明できず、なんとも後味の悪い面接でした。

終わってからエージェントに「この先へは進みたくない」と言うと理由を聞かれますが、上記を伝えたら絶句していました。

仕事の進め方に無理がある

小さな会社が何社もありそれぞれに人事担当がいるのを、シェアードのようにまとめる想定の会社でした。

「これからSAPを各社導入して、その後に規程を改訂して各社の足並みを揃えていきます」
(えっ?普通、逆じゃない?SAPの導入なんてただでさえ大変なのに、規程を変えてからまたSAPのプログラムを変えるの?)

各社の担当がバラバラに仕事をしていたのが、最近ようやく
「今日ハローワーク行きますけど、何かありますか」
と、他の人に声をかけてまとめるようにしたとのことでしたので、チームとしてもまだ出来上がっていないようでした。

それと、各社の担当がいるのをまとめていくということは、余剰人員が出ます。なのに外から採用するとは……?色々ありそうです。

面接で初めて聞いた、大事な新事実

人事としての応募だったのですが、面接に行ったら
「最初は契約社員として入社して頂き、まずは社長(外国人)のアシスタントをやって頂きます。それで認められれば人事の仕事をして頂きます」
と言われました。これこそ「は?」ですね。求人は人事でアシスタント業務は一言も書いてありませんでしたし、その条件なら応募しませんでした。

小さな外資系企業だったので、上司となる人事の人も同席のまま、社長とも会いました。アシスタントは志望動機ではないので、どう伝えたものかとゴニョゴニョしていると
「最初はアシスタントだって言ってないの?」
「いえ、伝えてあります」
2分前にね!

社長が退席した後に、取り繕うように「さっきのはね……」と弁解が始まったので、実際にここで仕事をするとああいうことをされるのだな、と思ってお断わりました。

紹介会社のリサーチ不足

外資のHRBP(HR Business Partner)も兼ねた人事の仕事に応募し、書類選考には通ったらしく、面接に行ける日程を聞かれました。この時は、外資のヘッドハンターでした。

転職活動の時は、色々なエージェントとコンタクトを取っていますから、懇意にしていた日系エージェントにもその求人が出ているか聞いてみました。
「あ~、そこはHRBP色が強くて、7割方は関西の工場に出張ですよ。だから貴女には合わないと思ってお声がけしなかったんです

ありがとう!
早速、面接は受けない旨と一緒に、そういう大事な事は応募する前に知りたかったな、とヘッドハンターに伝えました。

決定権のある人が突然消えた

上司となる日本の人事のトップは料理好きだという男性で、会話も盛り上がり、その手際の良い感じはかなり仕事もできそうでした。その会社と、最初に少しいた外資に繋がりがあったこともあり、トントン拍子に進みそうな雰囲気だったのに、いつまで経っても返事がきません。

しばらくしてエージェントから電話があり(文字に残したくない連絡は電話ですね)
「私たちもにわかには信じがたいのですが──この間の面接官だった方の、米国にいる上司が突然辞めてしまって、決定権のある人が不在になってしまったそうなのです」
まあ、一種のフリーズですね。エージェントは動くまで待ちましょうと言いましたが、こういうのは一度ケチがつくと大抵ダメなんですよ。仕方ない、やめましょう。

突然「辞めた」のか「辞めさせられた」のかはわかりません。ですが、次の上司によっては、面接官だった人もいなくなる可能性があります。
良いチームになりそうだったのに、これは本当に残念な案件でした。

面接で年収を値切られた→その後も笑える

これから伸びそうなバイオベンチャーで、業種は興味深いですし、職種としては経験が存分に発揮できそうでした。

ところが、面接官の人事の人(上司というより同僚)、担当役員(上司になる人)、社長が口を揃えて
「我々はこの会社に来るのに、年収2割ぐらいダウンしてるんですよ!
と言います。

え?私も希望年収を2割減らせと?
でも、例えば2千万の人が2割減るのと500万の人が2割減るのとでは、全く違いません?

エージェントも今イチだったのでお断わりしましたが、後日談があります。
無事に転職先で勤務開始した翌年ぐらいでしょうか、その転職でお世話になった別のエージェントの一人から電話がありました。

最初はご機嫌伺いという感じでしたが、
「そういえば、○○って会社、覚えてますか?あそこまた似たようなポジションを募集していて、先方が『△△会社にいたはなえみさんって人が良かった』って言ってきて……でももうお勤めですもんね」

どうやら他の誰かを採用したものの、うまくいかなかったようです。
「そこ、内定も出していないうちから年収を削る話ばかりしてて、お断わりしました。これ!という特定の仕事って、やはり市場価格というものがありますからね」
と言いつつ、内心(ほ~ら、ほ~ら!)と思ってしまいました。

二度も面接時間の当日変更

人事担当が辞めたので、その求人に応募した時の話です。
人事はいないので、管理系の人が手配をしていたようですが、面接の当日に突然時間変更がありました。遅い時間への変更だったので余裕はできたのですが、モチベーションを保ったままの時間潰しはあまり楽しくはありませんでした。

その日は二次面接を海外のHRBPとビデオ通話で行うことになっていたのに、行ってみたらポリコムがどんと置いてある部屋に通され、結局通話のみ。
だったらHRBPが私に電話すれば良くないですか……?

三次面接の時も当日の時間変更がありました。これにはエージェントも
一度ならまだしも二度もなんて、応募者ナメてます!
と私以上に憤慨してくれました。
行ってみたら聞いていた面接官とも違って、色々と感じが悪かったので辞退しました。いくら人事がいないとはいえ、そういう常識の会社でやっていけるだろうか、と思ったのも事実です。

面接官の増員や変更はある事だけれど

面接に行ったら、一人増えていました。シンガポールだったか香港だったか、日本の面接官の上司がちょうど来日しているので、同席するとのこと。

上司の上司に当たる人ですからそれは良いのですが、
「まず日本語で経歴を説明して下さい。私は英語ダメなんで、次に英語でお願いします」
え?ここ外資なんですけど。上司が日本語のできない外国人なのに、アナタはどうやってコミュニケーションしているのですか?

結局、日英両方で経歴を説明したので、時間をほぼそれに費やす羽目に。
職務経歴なんて面接前に読んでおくものですし、英文レジュメも送っていたのですから、上司にもなぜ渡して目を通してもらわなかったのでしょうね。

それから、その上司が首が埋まるほどの巨漢でした。欧米だったら、仕事のできない人扱いでしょう。

番外編 - 怖くて応募できない

外資でしたが、飛びぬけて年収が高い業界ではないだろうと思われる人事マネージャーの求人。その職務内容なら普通は700~800万円ぐらいでしょうよ、というその求人が、1,300万!こんなの、怖くて応募できません。

これはオープンな求人だったので、他の人事仲間にも言ってみると
「入った瞬間にえげつないリストラじゃない?」
「やっぱりそう思う?もちろん受けないけど」
実際はどうだったのか、今でも気になる案件です。

まとめ ー 意外と多かった

自分で書いていて、意外とあったなと思いました。まだあるかもしれません。
ここで言いたいのは、選考過程で違和感を持った会社に無理して入っても、多分合わなくて苦労しますよということです。

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