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元陸上部が6年半ぶりに大会に出てみた話
中学時代に陸上部だった女子大生が、6年ぶりにマラソン大会に参加してみた話。
昔から走ることが好きだった。
中学時代は陸上部で1500mを専門としていた。2018年7月、部活動引退。その後はほんとにたまーに走っていたけれど、しばらく走ることから離れてしまった。
2024年5月、チョコザップに入会した。筋肉ムキムキになりたいわけじゃないし、エステや脱毛を利用したいわけでもない。やりたいことを考えたら、やっぱり走ることだった。
はじめは女性の目安として書かれていたペースで走っていたけれど、すぐに男性の目安に切り替えた。それでも物足りず、どんどんペースを上げていった。
2024年10月、地元で開催されるマラソン大会のジョギングの部に出てみたらどうかと、母に言われた。フルマラソンメインのマラソン大会だけれど、2kmジョギングの部がある。それもいいなあと思った。今の私ならいけると思った。ジョギングの部だから入賞とかないし、色々な年代の人が走って自由な感じでいいんじゃないかと思った。
数日後、申し込みをした。
そこからはマラソン大会に向けた練習をするようになった。もちろんチョコザップで。今までよりもペースを上げて、走るときは毎回最低2kmを走ることにした。
年末年始は外でも走った。いつも室内だから、とても懐かしく感じた。
2025年1月、マラソン大会。
部活のような真剣勝負ではないんだけれど、なぜか母が緊張していた(なんで笑)。陸上部時代に飲んでいたゼリーも用意してくれていた。
私が出るジョギングの部は、小中学生の2kmの部と一緒に走るものだ。2kmの待機場所に行くと、小学生がいっぱいいた。そのうちに大人(私と同じジョギングの部に出る人たち)も集まってきた。
スタート位置にぞろぞろと移動した。付き添いの人は入らないでくださいということで、付き添ってくれていた母に上着を預けた。スタートまでまだ15分くらいあったから、とにかく寒かった。でも周りのみんなも同じ状況だから、我慢した。
前の方は子供に譲るとして、スタートしやすいすみっこを陣取った。
そして、スタート。
前の方にぞろぞろといるから、パンっと鳴ってもすぐには走り出せない。ようやく走り出せたと思ったら、目の前にゆったり走るおじいちゃん。おじいちゃんを抜いたら、ようやく私のレースが始まった気がした。
スタート時点で前の方にたくさんの人がいたから、序盤はどんどん抜かしていく。沿道に応援の人たち。私の応援をしてくれているわけじゃないけれど、やる気が出る。走ったことのないコースだから感覚がわからないまま、折り返し地点。もう折り返しか、もう半分か。早く感じられた。
後半。まだいける、抜かしていこう。そんなことを思っていると、ゴールが見えた。もうすぐゴールだ、と思ったけれど、そう思ってからの直線が長い。かなり長い。ラストスパートを早めにかけすぎたか。最後まで諦めずに。自分の中でのベストを尽くそう。
ゴールの正確なラインがわからなかったから、ゴール地点も緩めずに、駆け抜けた。
周りは自分より小さな子供が多かったし、誰かと競い合っていたわけでもない。でもやっぱり元陸上部、勝手に周りと競っていた。負けたくなかった。
久しぶりに大会に出てみて、とても気持ちよかった。もちろん走っているときはきついと感じた。でもそれと同時に、楽しかった。走っているとき、自分らしくいられると思った。
そして達成感。とても気持ちよかった。
タイムとしては、目標に一歩届かなかった。
一応発表される順位は、余裕で1割に入っていた。これは小中学生とは別で、ジョギングの部の中の順位。
元陸上部が6年半ぶりに大会に出てみたら、とても楽しかった。参加してよかった。やっぱり私は走ることが好きなんだと思った。
がんばるのはいいことだ。一生懸命はかっこいい。