【読書感想文】『リカバリー・カバヒコ』
お金を出して買って良かった。
そう思える本とまた一冊出会うことが出来ました。
『リカバリー・カバヒコ』青山美智子著
疲弊感漂う集合団地と、敷地内に設置された小さな小さな公園。子どもたちの活気とは無縁の園。
そこにひっそりと鎮座するカバのアニマルライド。通称カバヒコ。この子が見事、主人公を苦しみの渦から救い出していきます。
――ここでこう来たか、リカバリー!
修復、回復、取り戻す。リカバリーの本来の意味はこうなのですが、青山さんの手にかかるとこんなにも言葉に磨きがかかってしまうのですね。現状回復のもっとずっと上に到達していくのですよ。
一話目からどんでん返しの嵐、嵐、嵐。
いわゆるシンデレラ曲線ではなく、ジェットコースターのような激しい起伏の往来を味わうことの出来る物語でした。
…と、読破したような感想を語っていますが、まだ一話目を読み終えただけです(^^;)
秋の夜長の今宵、二話目、三話目と読み進めることが楽しみです。
群像劇とのこと。次の主人公が果たしてだれなのか。あそこですれ違った親子はどこで出てくるのか。そんな期待を持ちながら第ニ話目へ。
行ってきます。